楽天・岸 巨人キラー本領発揮東京ドーム7戦5勝 交流戦初優勝の可能性残した大混戦演出

2023年06月19日 05:30

野球

楽天・岸 巨人キラー本領発揮東京ドーム7戦5勝 交流戦初優勝の可能性残した大混戦演出
<巨・楽>5回1失点で2勝目を挙げた岸(撮影・西川祐介) Photo By スポニチ
 【交流戦   楽天2―1巨人 ( 2023年6月18日    東京D )】 眼光が鋭さを増す。楽天・岸が「(先発で投げ合った)菅野を見ていて、これ以上点はやれないと思った」と振り返ったのは0―1の5回1死一、二塁。ギアを上げた右腕は坂本を空振り三振、梶谷を一邪飛に斬った。直後の6回に辰己が逆転2ラン。5月2日以来の2勝目を手にした。
 「(追加点を防げば)こういうこともある。これからも粘って、試合を壊さないように仕事をしていきたい」

 腰の張りから約1カ月ぶりの復帰登板で5回を5安打1失点。直球の最速は144キロで初回に2本の二塁打を浴びて先制されたが、その後は丁寧に緩急を使った。故障明けでもあり5回で降板となったが、38歳のベテランが先発の役割を果たし、チームは4カード連続勝ち越し。相手の交流戦Vの可能性を消し、わずかながら自軍に優勝の可能性が残った。

 これで岸は東京ドームの同戦は日本シリーズも含めると7試合で5勝1敗。相性のいいマウンドを「凄い打線で(一発が)怖いなって気持ちで投げている。その結果がいいんじゃないですか」と分析する。特に西武在籍時の08年は日本シリーズで2勝を挙げMVPを受賞。「何年前ですか?」と笑うが、相手には潜在的に苦手意識が植え付けられている。

 04年の球界再編問題を経てチーム参入初年度だった05年からスタートした交流戦。歴代5位の通算24勝目を挙げ、交流戦の大混戦を演出した岸について石井監督も「球も強かったし、低く投げようという意識を持って投げてくれた」と評した。残り2試合。初優勝の可能性がある限り、最後まで全力を尽くす。(伊藤 幸男)

 ▽交流戦導入の経緯 04年9月の近鉄とオリックスの球団合併案を発端に1リーグ制導入を検討する「球界再編問題」が勃発。1リーグ制に反対する選手会が史上初のストライキを決行するなど事態は混迷を極めたが、その後に楽天の新規参入が決定し、両リーグはファンへの信頼回復のため、新たな試みとして交流戦導入を検討。当時は放映権料が1試合1億円と言われた巨人戦が同一リーグ内で減少するためセ、パで想定試合数の大幅な差があり協議が難航したが、9月27日の実行委員会でホーム、ビジター3試合ずつ、05年からの実施が決まった。

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