阪神・佐藤輝 浜風にも乗って4連発含む13本の柵越え 「CSでも吹いてくれって感じですね」

2023年10月08日 05:15

野球

阪神・佐藤輝 浜風にも乗って4連発含む13本の柵越え 「CSでも吹いてくれって感じですね」
<阪神練習>打撃練習で汗を流す佐藤輝(撮影・後藤 大輝)  Photo By スポニチ
 阪神は7日、38年ぶりの日本一へ再始動した。レギュラーシーズン終了から2日間の休養を挟み、甲子園球場で全体練習を再開。佐藤輝明内野手(24)は秋になって風向きの変わった浜風にも乗って4連発を含む13本の柵越えを放ち、好調持続を印象づけた。18日に始まるクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)は今季自己最多13発を記録した本拠地が舞台で、本番でも追い風を熱望した。
 佐藤輝が描いた弾道は甲子園球場の右翼フェンスを軽々と越えた。それも次々に。高く上がっても浜風に押し戻されることなく、逆に加速するように伸びた。2カ所を合わせて約8分間のフリー打撃で4連発を含む13本の柵越えは圧巻だった。

 「(右翼方向への追い風が)今年はまったくなかったでしょ。昨年はわりと秋風みたいなのが多いなと思ったんですが、今年はなかった。いやあ、もう、CSでも吹いてくれって感じですね」

 普段は右翼から左翼へ吹く浜風の向きが秋は逆になるのが恒例。喜んでいる強打者は左打席に立つ佐藤輝一人だろう。同僚の大山や森下、そして、今季の甲子園本塁打数で3番目に多いDeNA・牧も右打者だ。広島が勝ち上がっても最多19本塁打のデビッドソンはやはり右打者で、逆風でしかない。

 今季の佐藤輝は21年に並ぶ自己最多24本塁打。特に甲子園では逆風に打ち勝って自己最多13発を重ねた。追い風になる“輝の季節”なら期待はさらに膨らむ。

 「休みの2日間は何もしてないです。いや、今日は体も軽いっすね。甲子園でできるので、あの大歓声をパワーにして頑張りたいと思います」

 通算打率・174(23打数4安打)、1本塁打、2打点に甘んじた過去2年のCSとの最大の違いはレギュラーシーズン終盤に失速せず、3年目で初めて上り調子で終えたことだ。9、10月の計26試合は打率・356(101打数36安打)、9本塁打(9月7、10月2本)。練習再開でも好調を保ち、大暴れを予感させた。

 「ポストシーズンは好きとかはないですけど、勝ちたいとは思います。緊張するタイプではないですが、これまでと違って今年は1位。やってみないと分からないですが、いつも通り普通にやりたいです」

 上向きの打撃状態に加え、自然も味方してくれて条件もいい。甲子園が38年ぶりの日本一の主役として佐藤輝を指名しているようだった。(畑野 理之)

《佐藤輝の過去のCS》
 ☆21年 巨人とのファーストS第1戦は、8回1死から代打でデラロサの前に空振り三振。第2戦は「8番・右翼」で先発し2回1死二塁で先制の適時二塁打も、以降は四球、一ゴロ、投ゴロ。2連敗で敗退し「ただただ悔しい」と肩を落とした。

 ☆22年 DeNAとのファーストS第3戦で、2点劣勢の4回2死から反撃のCS初本塁打で勝利に貢献。ヤクルトとのファイナルS第3戦では2回無死一、二塁からプロ初の犠打を試みて失敗。3試合で9打数1安打4三振に終わり、3連敗で敗退した。

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