大谷伝説に新たなエピソード、州会計監査官が異例の6億8千万ドルの後払いに、議会の介入求める

2024年01月09日 20:08

野球

大谷伝説に新たなエピソード、州会計監査官が異例の6億8千万ドルの後払いに、議会の介入求める
ドジャース・大谷翔平 Photo By スポニチ
 ドジャースの大谷翔平(29)が同球団と結んだ10年総額7億ドルの契約で、6億8千万ドルを期間満了後に受け取ることについて、カリフォルニア州会計監査官のマリア・コーエン氏が8日(日本時間9日)、「現行のシステムでは最高税率の人たちに無制限の後払いを許していて、税の仕組みに置いて、大幅な不均衡を生じさせている。後払いに上限がないことは、所得格差を深刻化させ、税の公平な分配を妨げている。議会が早急かつ断固とした行動をとるよう強く求めたい」と声明で述べた。
 カリフォルニア州は米国内でも高い税率で知られるが、10年が経ったあとに、大谷が日本に帰国するか、他の州に移った場合、後払い分の税金は同州に納めなくてもいい。このニュースを報じたロサンゼルスタイムス紙のビル・シャイキン記者は「カリフォルニア経済と雇用センターによると、同州は約9800万ドル(約142億円)の税収を失う可能性がある」としている。高額所得者が税金を安くするための抜け穴としないため、会計監査官が議会に法改正を求めたという。

 二刀流大谷の軌跡は全てにおいて異例ずくめだが、このエピソードも伝説の新たな一項目となりうる。シャイキン記者はベテランの野球記者だ。「今年のストーブリーグについて、あなたがビンゴカードで、ドジャースが1億ドルで大谷、山本由伸、タイラー・グラスノー、テオスカー・ヘルナンデスを獲得したことについて、他チームのファンがMLB機構の介入を嘆願するだろうと予測したとしたら、あなたは勝者だが、決して驚きではない。ところがもしあなたがカリフォルニア州の会計監査官が議会の介入を求めることを予想していたら…。おめでとう、あなたは預言者のようだ」と揶揄してこの記事を締めくくっている。

 なおサンフランシスコ郊外のコントラコスト郡の新聞「コントラコストヘラルド紙」もコーエン氏の発言を伝えていたが、大谷の写真に間違って山本由伸の写真が使われていた。

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