【筑後鷹】ソフトバンク・中村亮 小久保監督から掛けられた「一言」胸に支配化登録目指す「大事な年」

2024年01月09日 05:00

野球

【筑後鷹】ソフトバンク・中村亮 小久保監督から掛けられた「一言」胸に支配化登録目指す「大事な年」
ソフトバンク・中村亮 Photo By スポニチ
 プロ野球人生を懸けた1年にする。ソフトバンクの育成、中村亮太投手(25)は、昨年2軍で53試合に登板し、防御率2・17の好成績でファーム優勝に大きく貢献した。昨秋、小久保監督から「今の状態を2月に」とかけられた言葉から“上積み”して春季キャンプがある宮崎に乗り込み、支配下登録に向けてアピールする。
 心は燃え上がった。暖かな日差しが注ぐ昨秋のフェニックス・リーグ。中村亮は小久保監督から声をかけられた。

 「今の状態を2月に持ってきてくれ」

 昨年までの2年間、2軍監督と選手として過ごした指揮官からのの言葉に「状態を維持する感覚だと退化する。それ以上に、上げていくぐらいがいい。自分に厳しく、小久保さんの理想以上のものを出し切れたら」と腕まくりした。

 早期の支配下登録に向けて逆算もできている。昨年12月は体づくりに充て、今月は技術練習を中心に、2月の宮崎での春季キャンプへ乗り込む。もちろん、1軍がいるA組としてだ。「2月のキャンプに最高の形で。全然寒さも感じないぐらい、ボールもいっているぐらいの状態で臨みたい」と気合十分。それが支配下復帰から開幕1軍ロードへとつながっていくはずだ。

 22年は7月に一度は支配下登録されたが、2試合登板で防御率33・75と打ち込まれオフに育成で再契約。バッターと対じする中、「気持ちで負けたらどうしようという不安があった」と振り返る。昨年は2軍で53試合に登板と中継ぎでフル回転した。小久保監督にはピンチの場面で何度も投入され意気に感じて腕を振った。「凄い大きいこと」と精神面が鍛えられた。

 直球とシンカーが軸だったが、カットボールとシュートをマスターしたことで幅が広がった。覚えた2球種の変化球をより生かすため、直球にこだわる。中田1軍投手コーチとの会話にヒントがあった。昨年ストライク率が向上したカットボールについて秋季キャンプで「どれぐらいの割合で投げているか」を相談した時のこと。「1イニングに1球投げるか、投げないかぐらいだよ」という答えだった。現役時代は通算100勝の中田コーチの言葉を受け、変化球にこだわり過ぎないでいいこと、直球があってこそ変化球が生きるという考えを強くした。「カットボールも大事にはなってくるんですけど、基本的には強い真っすぐでファウルを取れることがより大事」と語った。

 「自分の野球人生、どれだけ長くできるか大事な年」と中村亮。いつでもアピールできる準備は整っている。 (杉浦 友樹)

 ◇中村 亮太(なかむら・りょうた)1998年(平10)5月18日生まれ、千葉県出身の25歳。千葉経大付3年夏に県大会準決勝に進むが、早川(楽天)を擁する木更津総合に逆転負け。東農大オホーツクから20年育成8位でソフトバンクに入団。1メートル81、78キロ。阪神で監督やGMを務めた中村勝広氏(故人)が大叔父。背番号137。右投げ右打ち。

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