広島・赤塚は160キロの夢を運ぶ男 下半身パワーはすでにコイ投屈指「脚の筋力なら負けないと思います」

2024年01月09日 06:15

野球

広島・赤塚は160キロの夢を運ぶ男 下半身パワーはすでにコイ投屈指「脚の筋力なら負けないと思います」
キャッチボールで調整する広島・赤塚(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 160キロは夢じゃない!広島の新人合同自主トレが8日、廿日市市の大野練習場で始まり、ドラフト5位の赤塚健利投手(22=中京学院大)が驚異的な数値を計測した。器具の上でジャンプして下半身のパワーを数値化する測定で、「床反力」がチーム最高値となる7000ワットをマーク。球速との相関性が高いと言われ、MAX153キロはまだまだ伸びる可能性が大だ。
 巨漢右腕が新人合同自主トレ初日から存在感を発揮した。身長1メートル95、年末年始で「ちょっと増えた」体重は実に113キロ。それでいて30メートル、20メートル、10メートルの距離を3セット往復するシャトルランでは、ドラフト4位の仲田を置き去りにした。

 「切り返しが苦手ではあるけど、走るのは嫌いじゃない。体重が重いし、脚の筋力なら負けないと思います」

 走り以上にキラリと光ったのが跳躍力だ。昨年2月に導入されたフォースプレートと呼ばれる器具の上で垂直にジャンプし、下半身のパワーを測定して数値化したところ、その「床反力」は驚異の7000ワットをマークした。22歳は想定外の数値に、はにかむ。

 「こういうパワー系の計測は初めて。ジャンプ力はそこまでないかな…と思っていたので、新しい発見ができてよかったです」

 三浦真治1軍アスレチックトレーナーによると、基準値は5500ワットで、野手のトップが末包、投手は島内で「6200~6300ワット」と説明。「赤塚くんのパワーは、ウチが測定した数値よりはるかに上で、外国人を含めて過去一番。非常に楽しみ」と強調した。

 長身を生かした角度のある剛速球でグイグイ押すスタイル。「パワーの数値は、球速やスイングスピードとも相関性が高い」(三浦トレーナー)なら、現状のMAX153キロが160キロに化ける可能性は十分ある。赤塚は気を引き締めて言う。

 「そういう結果が出ても、投球につながらないと意味がない。結果を、ピッチングにつなげたい。いろいろ吸収していきたい」

 変化球の精度に課題を残しての5位指名ながら、ドラフト1位の常広をして「ジャンプでぶっちぎってパワーが凄い。体形の割にと言ったら悪いけど、足もめちゃくちゃ速い。何でもこなせる選手だな…と思った」と言わしめる潜在能力。デビュー戦が待ち遠しい。 (江尾 卓也)

 ▽床反力(ゆかはんりょく) 床から受ける力のこと。地面に立っている場合は、地面に対して加える重力に対して作用反作用の法則によって生じる力となる。さまざまなプロスポーツで計測が導入されており、数値が大きいほど野球で相関性が高いとされる球速やスイングスピードが上がる可能性は高くなる。

おすすめテーマ

2024年01月09日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム