栗山英樹氏 1点を巡る攻防だった甲子園 高校野球の在り方、存在価値が見えたように感じた

2024年08月24日 05:00

野球

栗山英樹氏 1点を巡る攻防だった甲子園 高校野球の在り方、存在価値が見えたように感じた
栗山英樹氏 Photo By スポニチ
 【第106回全国高校野球選手権 決勝   京都国際2-1関東第一 ( 2024年8月23日    甲子園 )】 侍ジャパン前監督の栗山英樹氏(日本ハムチーフ・ベースボール・オフィサー=63)が23日、決勝を戦った球児たちへの思いを詩につづった。野球の原点が見えた象徴的な大会と強調。力を合わせて努力すれば、能力や才能を超えられることを示した球児たちに熱い拍手を送った。
 努力は才能や能力を超えていく。100周年の甲子園は、そんなメッセージを教えてくれた。誰よりも頑張って、やるべきことを一人一人がやって勝ち抜いていく。一人の天才打者がチームを勝たせるのではない。一人の怪物投手が投げきってしまうのでもない。みんなの力を合わせて全力で戦う。今、本当に大事なことを球児たちが見せてくれた象徴的な大会でもあった。

 低反発バットの導入で本塁打は極端に減った。1点をどうやって取るか、1点をどうやって守るか。それは野球の原点だ。準決勝と決勝の3試合は全て1点差ゲーム。特に決勝の両校の得点は押し出し四球と犠飛、内野ゴロの間だった。タイムリーヒットはない。京都国際と関東第一の素晴らしい守りがそこにあったからだろう。

 スター選手はいない。強豪校が次々に姿を消した。でも、大会は熱く盛り上がった。高校野球の在り方、その存在価値が見えたように感じた。多くの人たちの胸に刺さる戦いを見せてくれた球児たちに拍手を送りたい。 (侍ジャパン前監督)

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