広島・野村を広陵時代の恩師、中井監督がねぎらう「祐輔は人の道を知る、律義で格好いい男です」

2024年10月06日 05:45

野球

広島・野村を広陵時代の恩師、中井監督がねぎらう「祐輔は人の道を知る、律義で格好いい男です」 — ＜広・ヤ＞明大・善波元監督（左）広陵高・中井監督（右）と記念写真に納まる野村（撮影・長嶋　久樹） Photo By スポニチ

【セ・リーグ広島3―1ヤクルト（ 2024年10月5日マツダ）】広島・野村祐輔投手（35）が5日、ヤクルトとの今季最終戦で現役最後のマウンドに上がり、1回無失点で有終の美を飾った。花束贈呈に訪れた恩師の広陵高・中井哲之監督（62）は本紙にねぎらいの言葉を寄せた。

　夏の甲子園決勝（07年8月22日）で佐賀北に敗れた時、祐輔たちには「準優勝で良かったのお。2番で良かったと思える人生を送っていこうで」と伝えました。いろいろあった大会。高校野球は2番で終わったけど、人生で1番になれるように頑張ったら、この2番は無駄じゃない。そんな思いからです。

　祐輔は、プロ野球選手じゃないプロ野球選手ですね。少し活躍するとキンキンジャラジャラ、派手に着飾る選手がいる。僕は大嫌いです。お子様を持たれた保護者の方が見て“あの選手は格好いい”“あんな選手になってほしいな”と言われる選手が理想。祐輔がそう。人の道を知る、律義で格好いい男です。

　野球部が甲子園に行くとなれば、OBのプロ野球選手がお金を出し合って全選手にTシャツなどを贈ってくれるんですが、彼はそれとは別に、個人でも全選手にプレゼントをくれる。金本（知憲）らにもらったTシャツが凄くうれしかったという原体験があり、年俸が下がっても贈ってくれた。これを続けているのは有原（ソフトバンク）と2人。祐輔のプライドでしょうね。

　ここまでよく頑張ったと思います。実は去就について相談を受けていました。家に呼んで食事した時“野球が大好き。関わり続けたい”と。自分がやりたいだけではダメ。必要とされる人材にならないと。第二の人生。1番になれるよう、まだまだ頑張ってほしいと思います。　　　（談）