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巨人・菅野 今オフ海外FAでメジャー挑戦表明 「向こうでプレーする気持ち」球団にも意向伝える

2024年10月06日 05:30

野球

巨人・菅野 今オフ海外FAでメジャー挑戦表明 「向こうでプレーする気持ち」球団にも意向伝える
笑顔でキャッチボールする菅野(撮影・尾崎 有希) Photo By スポニチ
 巨人の菅野智之投手(34)が5日、海外フリーエージェント(FA)権を行使して大リーグ移籍を目指すと表明した。20年シーズン終了後にポスティングシステムでのメジャー移籍を模索したが、契約合意に至らなかった。今季は15勝3敗、防御率1.67で4年ぶりのV奪回に貢献し、MVP最有力候補。伝統球団を背負い続けてきた背番号18が、自身の夢を追う。
 かねて夢と語っていたメジャー挑戦。菅野は「球団には自分の意向を伝えさせてもらって、僕自身も向こうでプレーするという気持ちでいる」と海外FA権の行使を表明した。

 20年オフはコロナ下で市場が大きく動かなかった影響もあり契約合意に至らず。交渉期限まで悩み抜いた末に残留を決断した。当時は「100%、自分で納得できるものがなかった。まだ米国に挑戦するチャンスは残っていると思う」と話していた。「やっぱり行けなかった時の、そういうのはずっと僕の中であったので、こういう決断をした」と明かした。前回はポスティングシステムでの30日間の交渉期間もネックとなったが、FAならば交渉期限はなく、巨人への譲渡金も発生しない。

 11日に35歳を迎える男の決断。ベテランの域に入ってきてはいるが、心身ともに充実しているからこその挑戦だ。昨季は開幕前の右肘の張りで出遅れ、自己最少の4勝。それでも久保巡回投手コーチと一から投球フォームを見直し「もう無理だなというところから“もっと上を目指せる”と思えた」と手応えを持ってオフに突入した。迎えた今季は15勝3敗、防御率1.67という好成績に加え、被本塁打は自己最少6本、2年間なかった完投もリーグ3位の3試合を記録。無四球試合はリーグトップの3試合と、キャリアでも高水準の成績をマークした。

 チームに与える影響を最小限にしたいからこその表明だった。16日からのCSへ向けた全体練習初日。前夜に米スポーツ専門局ESPNで報道されたことで自ら囲み取材に応じ「チームにとっても大事な時期に申し訳ない。今日しっかり自分の気持ちを話して、シーズン終わったタイミングでもう1回自分の口から話します」と説明した。20年は交渉窓口をパドレス・ダルビッシュやドジャース・山本と同じワッサーマン社としたが、米国のフランシス・ロメロ記者はドジャース・ベッツやレンジャーズ・デグロムらを顧客とする代理人事務所・VCスポーツグループと契約したとも報じた。

 「チームが勝ち上がれるように。今は日本一になることしか僕は考えてない」。自身初の日本一を置き土産に、最高峰の舞台へ。夢を一つかなえてから、さらなる夢に挑む。(小野寺 大)

 ≪桑田は39歳シーズンにメジャー挑戦≫11日に35歳を迎える菅野は今季が35歳シーズンで、来季は「36歳シーズン」でのメジャー挑戦となる。メジャーでプレーした最高齢での挑戦は、09年に40歳シーズンで広島から海を渡った高橋建。ブルージェイズとマイナー契約を結び、後にメッツとマイナー契約しメジャー昇格。28試合に投げた。次いで39歳シーズンで07年に巨人からパイレーツに移籍した桑田真澄。02年メッツ・小宮山悟と05年アスレチックス・藪恵壹は37歳シーズン。巨人からは高橋尚成が35歳シーズン、上原浩治が34歳シーズンでのメジャー挑戦だった。

 ▼海外フリーエージェント(FA) 1シーズンの出場選手登録日数が145日を満たし、入団から9シーズンに達したときに資格を取得。海外FAは国内外のいずれの球団とも契約が可能。日本シリーズ終了翌日から土、日、祝日を除く7日間以内に権利行使を表明し「FA宣言選手」として公示された翌日から、いずれの球団とも交渉が行うことが可能になる。海外球団と契約した場合は譲渡金が発生しない。

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