阪神ドラ1・伊原は本物や! ドラフト指名後初実戦で圧巻の“虎デビュー” 名刺代わりの1回2奪三振

2024年10月29日 05:15

野球

阪神ドラ1・伊原は本物や! ドラフト指名後初実戦で圧巻の“虎デビュー” 名刺代わりの1回2奪三振
<三菱重工East・NTT西日本>4回を投げて被安打1、無失点に抑えたNTT西日本・伊原(撮影・中辻・颯太) Photo By スポニチ
 阪神からドラフト1位指名を受けたNTT西日本の伊原陵人(たかと)投手(24)が圧巻の“虎デビュー”を果たした。28日、三菱重工Eastとの練習試合で4回から2番手として登板。1イニングを1安打無失点、2奪三振と好投した。ドラフト指名後初めての登板を終え、29日に開幕する第49回社会人野球日本選手権の記者会見にも出席。最速149キロの即戦力左腕が優勝で花道を飾り、プロの世界へ飛び込む覚悟だ。
 伊原が、ドラフト1位の評価にふさわしい投球を見せつけた。直球、スライダー、カットボール、ツーシーム、フォーク。全球種を試しながら、簡単にストライクを奪う。この日の最速は146キロ止まりだったものの、1イニングで2奪三振。完成度の高さを示した。ドラフト会議以来初めての実戦で堂々の“猛虎デビュー”を果たした。

 「感覚は悪くなかった。大会に向けて、徐々に良くなってきている」

 圧巻だったのは2死一塁の場面だ。カウント3―2、真ん中高めの直球で空振り三振を奪った。今夏の都市対抗を制した三菱重工East打線を相手に、この日定めたテーマは直球。高めでファウル、あるいは空振りを奪える切れ、球威に仕上がっているか、29日の大会開幕前に確認しておきたかった。理想の空振りを最後のアウトで奪い、自らに合格点を与えた。

 「ボールになってもいいくらいの気持ちで、強さを出しにいった。あそこを振ってもらえたのは一つ、大きな収穫になった」

 降板後は京セラドームに移動し、記者会見に参加。ともに出席したDeNAドラフト1位指名の竹田(三菱重工West)と、つかの間の“ドラ1談義”を交わしたという。「取材のこと、1位になってからどうか、ということを少し話しました」。ドラフト会議を終えてから、世間の注目度は格段に上がった。伊原はそれをポジティブに捉え、プロ入り前最後の大会に臨む。

 「全部をプラスに捉えてやっていければ。自分の力に変えられればいいかなと思う」

 社会人野球の伝道師的な役割も担う。NTT西日本は来月1日のHonda戦が初戦。お世話になった同社の社員だけでなく、虎党にも試合を観戦してもらいたいと願っている。「社会人野球は本当に楽しい。(トーナメント戦ならではの)全力プレーなので、気迫が本当に出てくる。仮に自分が見るきっかけになるならありがたいこと」。多くのファンに見守られる中で、目指すは同社初の日本選手権優勝。その栄冠を手土産に、タテジマのユニホームに袖を通す。(松本 航亮)

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