【ダブル世界戦 ( 2023年4月8日 有明アリーナ )】
【浜田剛史 W世界戦展望】急きょ寺地の挑戦者に決まったオラスクアガは攻撃型のボクサーファイターで、正攻法から急に飛び込むなど変則的な動きを交ぜてくる。寺地は相手のペースに巻き込まれず、リズムを崩さないようにしたい。打ち合っても強いし、離れても自分のボクシングができるのだから、迷わないことが大事だ。3団体王座統一戦ではなくなったが、お客さんが喜ぶ打ち合いが期待できる上位ランカーに相手が代わったのは、むしろ良かったと思う。
スーパーフライ級の元世界王者ソリスはハードパンチャーではないが、当てるのがうまくて相手の良さを消す戦い方をしてくる。井上拓としては、最初に仕掛けられてリズムを狂わされないように、1ラウンドから体力面の優位を生かし、ベテランの“ごまかし”が利かない状況に持ち込みたい。中盤までいけば相手のパンチの角度も分かってくるので、KOを狙ってもいい。実績を積み、実力をつけたことを証明する勝ち方を期待したい。(元WBC世界スーパーライト級王者)