田中恒成 3年2カ月ぶりの世界戦、舞台は初の両国 兄が五輪メダル獲得した地で最速4階級制覇目指す

2024年02月24日 04:45

格闘技

田中恒成 3年2カ月ぶりの世界戦、舞台は初の両国 兄が五輪メダル獲得した地で最速4階級制覇目指す
計量をパスした田中(左)とバカセグア(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 WBO世界スーパーフライ級王座決定戦に臨む同級1位・田中恒成は同級2位バカセグアとともに52・0キロで一発パスした。両国国技館では21年夏の東京五輪で兄・亮明が銅メダルを獲得。初お目見えの田中が世界4階級制覇を達成し、兄弟そろって両国に花を咲かせる。
 気合がほとばしる。計量直後のフェースオフ。バカセグアと向き合った田中は左足をグイッと踏み込み、10センチ未満の近距離まで顔を近づけた。進行役からストップがかかるまで約13秒、視線を外さなかった。「あんなものでしょう」と本人は平静を装うものの、約3年2カ月ぶりの世界戦で気持ちが高ぶるのは当然だ。

 「久々だなあ」と感慨を持ちながら公式行事を終え、あとは結果を出すだけ。「相手が打たれ強いとか関係ない。俺が倒したいから、KOで勝ちたい」。改めて力強くKO宣言した。

 相撲の聖地、両国国技館で試合に臨むのはアマ時代も含め初めて。21年夏には東京五輪ボクシング競技が実施され、兄・亮明がフライ級で銅メダルを獲得した。コロナ下で無観客開催のため現地へ行けず、地元の多治見市役所で後援会メンバーと一緒にモニターの前で声援を送った。

 後日、兄のメダルを手に取り「こんなに重いんだと思った」。幼いころから一緒に精進を続けた兄の姿を知るだけに実際の質量以上に重みを感じた。

 「(国技館は)僕ら兄弟にとって忘れられない場所になる」。史上最速プロ21戦目の世界4階級制覇へ、自信満々でリングに立つ。 (原口 公博)

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