岡部たかし息子・岡部ひろき 上京で自信粉々「WSでスベって…」重なる入倉の号泣改心「虎に翼」好演話題
2024年08月05日 08:15
芸能
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向田邦子賞に輝いたNHKよるドラ「恋せぬふたり」などの吉田恵里香氏がオリジナル脚本を手掛ける朝ドラ通算110作目。日本初の女性弁護士・判事・裁判所所長となった三淵嘉子氏をモデルに、法曹の世界に飛び込む日本初の女性・猪爪寅子(ともこ)の人生を描く。吉田氏は初の朝ドラ脚本。伊藤は2017年度前期「ひよっこ」以来2回目の朝ドラ出演、初主演となる。
岡部は今作で寅子の父・猪爪直言役を好演した名脇役・岡部たかしの息子。朝ドラ“親子リレー”も話題を呼ぶ。朝ドラ出演は、笠崎みえ(宮澤エマ)の料亭「巳佐登(みさと)」で働く平左役を演じた昨年度前期「らんまん」に続き、2年連続2作目となる。
前週第18週「七人の子は生すとも女に心許すな?」(7月29日~8月2日)。入倉は放火事件をめぐり、寅子と対立。「流石、家裁にいただけあって、大変お優しい」と嫌みをぶつけることもあった。しかし、合議体で最終的に出した結論は無罪。喫茶ライトハウスに誘われ、寅子と語り合い、上司・星航一(岡田将生)が「総力戦研究所」にいた過去も知った。
そして第91回。入倉は自分の“人を見る目のなさ”を反省し、号泣。「俺、星さんはつまらなくて、退屈な人だとばかり。でも、ずっとそんなつらい気持ちを抱えておられたなんて。佐田さんのことだって、小うるさいクソババアとしか思ってなくて」――。
寅子も「私も思っていたわ。差別主義者のクソ小僧って」「だから、おあいこ。私も人を見る目がない、というよりも、心を閉ざして見ようともしていなかったんだもの。反省するわ、ごめんなさい」。入倉も「こちらこそ申し訳ありませんでした。すいません、ハヤシライス1つ」。ヘアスタイルを整えた。
入倉の人間味が表れた「クソババア」「クソ小僧」の“応酬”について尋ねると、岡部は入倉のように自身の不明や不甲斐なさを恥じた経験があると、上京時のエピソードを明かした。
和歌山県出身。地元の工業高校土木科に進み、卒業後の進路に悩んでいた3年生の時、父も常連として参加している演劇ユニット「城山羊の会」(CMディレクター・山内ケンジ氏プロデュース)の「自己紹介読本」大阪公演(18年4月、父も出演)に衝撃。「登場人物たちが今、本当にそこにいて、それをのぞき見しているような感覚。こんなに面白いものがあるんだ」。演技の道を志し、19年春に上京した。
上京後すぐ、ワークショップに参加。「当時は、まだ何者でもないのに、なぜか“自分はお芝居ができる”という根拠のない自信がありました。でも、そのワークショップでいいパフォーマンスが何もできず、めちゃくちゃスベったんです。帰りの電車で号泣してしまうぐらいでした」。自信は打ち砕かれた。
「僕もそこから心を入れ替えて、ガラッと変わることができたんですけど、入倉にとっても寅子さんとのやり取りは、人生の転換点になったはず。人は変われる。その経験と実感がリンクしました。状況は違えど、僕や入倉のように、自分の弱さや間違いを認めないと、次のステップに進めない時がありますよね」。まるで“アテ書き”されたような役の変化に驚いた。
父に今作への出演を報告すると「伊藤さんをはじめ、共演者の皆さんのお芝居が凄いから、いい経験になると言ってくれました」とエール。伊藤・岡田との共演シーンが多く、その言葉通り、2人の集中力や作品との向き合い方を目の当たりにした。
印象に残るのは第89回(8月1日)、喫茶ライトハウスで入倉と寅子が語り合うシーン。リハーサルで岡部が伊藤の台詞を1つ飛ばして先に言ってしまうことがあった。
「でも、伊藤さんが“先に言いたくなるよね”と僕に寄り添って、橋本(万葉)監督や岡田さんも交えて色々と話し合ってくださって。ありがたかったです。“これは面白いシーンにするんだ”という皆さんの真摯な姿勢は本当に尊敬しますし、これから自分もそうしていかなきゃと思いました。自分は“ミスした”という意識だったんですけど、この素敵な現場にはそれを咎めるような雰囲気は全くないので、凄くやりやすくて感謝しています」
新潟編も終盤に近づく中、岡部&入倉の成長を見守りたい。