丸亀じゃんご(1)ミルクボーイ内海も認めた!角刈りの元祖は安場「ぼくがやって数日後に内海さん」

2024年08月12日 13:00

芸能

丸亀じゃんご(1)ミルクボーイ内海も認めた!角刈りの元祖は安場「ぼくがやって数日後に内海さん」
丸亀じゃんごの北村敏輝(左)と安場泰介 Photo By スポニチ
 スーツ姿でボケが角刈り。漫才コンビ「丸亀じゃんご」は昭和の香りがプンプンするのに、繰り出すコント漫才はしっかり現代とリンクしている。大師匠のオール巨人が絶賛したこともあり、漫才センスはマンゲキ(吉本漫才劇場)のメンバーでも屈指の存在。芸歴2年目から2年間、“住みます芸人”として香川県丸亀市で過ごし、地域振興に貢献しながら漫才の基礎を磨いた。11年目の今年ももちろん、M-1タイトルに挑戦する。(取材&構成 江良 真)
【丸亀じゃんごインタビュー(1)】

◆ネタより人間力が決めてだった“丸亀住みます芸人”の座◆

 ―ぼくが丸亀さんのネタがすごく好きで、取材のオーダーをさせていただいたんです。

 安場&喜多村「それはうれしい!」

 ―漫才コントの精度がとても高いなあ、といつも感心しているんですが、最初からスムーズなネタはやはり笑いも大きいのでしょうか?

 安場「うーん、ネタによりますね。ただ、やっぱり一筆書きができたネタの方がしっくりくるものが多い気はしますね」

 北村「ミュージシャンみたいやな。考えずに降りてきたネタのほうがええみたいな」

 ―(笑い)

 安場「なんか、顔もカッコよかったやろ」

 ―(笑い)芸人としてキャリアを詰まれるきっかけとなったのが丸亀市での“住みます芸人”だったわけですが、どういう経緯だったのですか?

 安場「NSCを出て1年目は仕事もなくて苦労していたんです。そんなときに“丸亀に住みます芸人”を会社が募集しているのを知って、仕事内容も、ラジオをさせてもらえるとか、土日は漫才できるとか、固定給で月給保証されてたりとかで、いい条件でした。同期にも、おまえら向いてんちゃう?と言われてオーディション受けてみた感じですね」

 ―オーディションはどれくらいの芸人さんが来たんですか?

 安場「8組くらい?」

 北村「いや、15くらいおったって」

 安場「ほんまに?」

 北村「けっこう劇場に出てる方とかもおられて、オーディションの前に丸亀へ行って、現地の雰囲気を感じてから受けたコンビもいました。でも、ぼくらは何も準備もしてなかったので、通らんやろ、と思ってました」

 ―何が決め手になったのでしょうか?

 安場「行ってから市役所の方に、完全におまえら人柄人選や、正直ネタとか全く覚えてないって言われました(笑い)。会話の感じとか、受け答えの雰囲気で、おまえらやったって言われましたね」

 北村「行ってから、おまえらネタもおもろいやんって言われました(笑い)」

◆丸亀で痛感した基本の大切さ◆

 ―2年おられて、コンビ名も「鴨川じゃんご」から替えられるほど大切な街になったとは思いますが、やはり最初は苦労もあったのではないですか?

 安場「いわゆるマンゲキ(よしもと漫才劇場)に来てるお客さんとはまったく違いますから。おじいちゃんおばあちゃん、お子さん連れの家族が主流で、大阪から持っていったネタは全部ポカーンでした(笑い)。もっとわかりやすくしないと、ベタなこともちゃんとやらないとウケへん、と思って、ネタフリからていねいに、わかりやすく変えたら、ようやくウケるようになってきたんです。それが良かったのか、次の年のM-1で初めて3回戦まで行きました。こういう漫才は、ぼくらには合ってたみたいで。転換点になりましたね」

 北村「それが今の漫才のベースになってます。初めて見てくれた人でも絶対わかるように、ということを心がけています」

 ―大阪に戻られてからは、丸亀へ行く前よりもしっかりウケたんでしょうか?

 安場「認知してもらうまで時間はかかりました」

 北村「だいたい1年半くらいですかね。劇場メンバーとしても定着するようになって」

 ―安場さんの角刈りもビジュアル的にわかりやすいという意味もあったのでしょうか?

 安場「いや、これは最初罰ゲームやったんですよ。むっちゃイヤイヤ角刈りにしたんですけど、あれ?似合ってんな、となって」

 北村「通常髪型で2人で出ると、なんとなくぼくもボケそうですけど、でもこんなヤツ出てきたら絶対ボケじゃないですか。お客さんもわかりやすいんでしょうね」

 安場「それもあって1個目のボケがウケる確率が上がったんです。表情も客席によく見えるし、あ、これやんとなったんです。そっから8年経ちますね」

 ―ミルクボーイさんを意識されたわけではないんですね?

 北村「先、こっちなんですよ(笑い)」

 ―あ、そうなんですね(笑い)。

 北村「これだけは譲れないんです。こっちが先なんです」

 安場「ぼくがやって、数日後くらいのタイミングで内海さんが角刈りにしたんです」

 北村「この前調べたもんな。ミルクさんのラジオで」

 安場「ぼく、丸亀で膝から崩れ落ちました。せっかく四国まで来て角刈りしたのに、なんで大阪でやってくれてんねんって。でも、大阪戻ってからも“内海やん!”みたいな覚え方もしてもらったし、それはもうラッキーやとは思ってます」=(2)に続く

 ◇丸亀じゃんご 安場泰介(やすば・たいすけ)1990年(平2)1月2日生まれ。京都府相楽郡出身の34歳。ボケ担当。北村敏輝(きたむら・としき)1989年(平元)10月31日生まれ。大阪府大阪市出身の34歳。高校の同級生で2014年4月に結成。15年から「丸亀住みます芸人」として2年間過ごし、コンビ名も「鴨川じゃんご」から今の名前に替えた。19年にNHK上方漫才コンテスト準優勝、M-1グランプリは17、18、21年の準々決勝進出が最高。

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