森永卓郎氏 米価気にして備蓄米放出しない政府に苦言「異常に下がらないくらいに調節すればいいだけ」
2024年09月04日 20:32
芸能
そんな中でも、政府は備蓄米の放出をかたくなに否定している。森永氏は「なんで放出しないんですか?新米が出てくるから、そこまでちょっと我慢していろということなんですけど、新米が出る前までだって、お米は食べるわけですよ」と、政府の説明に首をかしげた。
備蓄米は93年に冷害で米が大凶作だったことを受け、95年に制度化された。現在は100万トンの備蓄があり、一部でも放出されれば米不足と価格高騰の解消が期待される。
政府が放出を渋る他の要因として、森永氏は「政府の会見を見ていると、どうも今、備蓄米を放出すると、価格が下がって農家に打撃が与えられる」と推測。しかし、現状はほぼ在庫はなく、売っている米も価格は高騰しているという現状だ。森永氏は「価格を下げるために備蓄米を放出するわけです。何言ってるんだよって感じなんですよ」と訴え、「異常に下がらないくらいに調節して放出すればいいだけの話」と、放出量で価格は調節可能だとした。
さらに森永氏は、政府が放出しないもう一つの理由を考察した。「政府はそう言ってないんですけど、たぶんですけど、今、備蓄米を放出するとその分、在庫を回復させるためにまた買わないといけない、新米を。今、高いわけですよ。補充するためのコストというのが大きくなってしまうので、それを嫌がっているんじゃねえかな?」。もちろん、高騰している米を買わされるのは国民。「このツケを庶民に回しているということ。持っているのに出さない。売り惜しみをする、出し惜しみをするというのは、消費者をバカにしているとしか私には思えないですけど」と、“森永節”で斬りまくった。
記録的な凶作でも、大災害が起きているわけでもない、いわば“平時”の米不足。森永氏は「今、有事でも何でもないんですよ?それで米がないんだから、大災害だとか、起きて欲しくないけど戦争に巻き込まれた時というのは、食う物がなくなっちゃうんです」と、有事の際の備蓄不足に危機感を募らせていた。