宮藤官九郎 西田敏行さんとの思い出 「タイガー&ドラゴン」のアドリブシーン「凄いなって思いました」
2024年10月25日 13:29
芸能
「一番僕の作品で多くやってくれた長瀬智也くんも同じなんですよ。やっぱり鮮度を大事にするんですよねえ」と言い、「僕が書いたセリフを勝手に変えちゃってるって西田さんは思っていたのかも分かんないですけど、僕が行くと“いつも素晴らしい台本をありがとうございます”って必ず言うんですよねえ。それがもう僕からすると“毎回面白くしてもらってありがとうございます”なんですけど」と続けた。
「やっぱり本人の中で変えちゃってるっていう、後ろめたいじゃないですけど、本当は台本通りやりたいんだけどっていう感じが凄い伝わってきて、凄いそれは毎回うれしかったですね」と懐かしそうに話した。
また宮藤のシナリオ本のあとがきで西田さんが記していたこととして、「うちの阿部サダヲくんは全部アドリブなんだと思ってたんですって。実は阿部くんって一言一句変えてないんですよね。だから“びっくりした”って言って、逆に“凄いな”って言って。お互いに凄いなと思うんですよ」と回顧。
「片方台本通りやってて、片方台本全く無視してやってんのに、かみあってるっていう、それは役者同士の、なんかあるんですかね感覚が」としみじみ。
西田さんを初めて起用したのはドラマ「タイガー&ドラゴン」(2005年、TBS)だったというが、長瀬智也演じる主人公が西田さん演じる落語家から落語を教わるシーンでは「ほとんど1行ずつぐらいしかセリフないんですよ。だけど毎回膨らませて凄く長くなるんですよ。それが毎回凄いなって思いました」と称賛した。
「ああそうか、今回2人の関係がここまでいったから、次はこうしようって、僕も1歩ずつ先に…。あ、ここまでやっちゃったか、じゃあ次はこうしなきゃな、とか。なんかそうやって変えていきましたね」と脚本に影響していたと語ると、「連続ドラマってそういう面白さがありますよね。放送見て、それに合わせられる。俳優さんの芝居に合わせられる」と続けた。
それでも締め切りには間に合っていたとし、「ぎり間に合うんですよね。そこが面白いところですよね」と懐かしんだ。