【ボートレーサー 石本裕武】昇竜の勢いで躍進誓う年男「最優秀新人賞取りたい」
2024年01月01日 07:00
ボートレース
現在はボート選手のかたわら、関大法学部に在学中と“二足のわらじ”を履いている。
「あまり行けてないんですが、単位だけは取ろうと思っています」
選手になったキッカケは2019年に石野が優勝した住之江のグランプリ。
「友達に誘われて初めてライブでボートレースを見に行きました。あの時の凄い歓声や石野さんのかっこ良さを見て、ボクもやってみようかなって」
デビュー戦は地元住之江ではなく鳴門。1走目でいきなり3着に入る健闘。その後も計3本の3着を取るなど新人ながら大物の片りんを、ところどころで見せつけた。
「毎日ガムシャラに走ってました。将来やっていけるかとかは全然想像がつかなかったです」
2期目に入るとダッシュの4~6コースに入るようになり、的確なスリット、機敏なハンドルを駆使してどんどん勝率もアップ。気がつけば早くもA2昇格を決めていた。
「最低限の目標は達成できましたね。F事故もなかったし、充実した1期だったと思います」
前期のベストレースは昨年7月10~14日、びわこ一般戦の最終日10R。5コースから切れ味鋭い握り差しで、ズバッと突き抜けたレースだ。
「最高のターンができましたね。これで5コースにも自信がつきました」
ちなみにスローに入り出したのは8月22~27日の若松ルーキーシリーズ第13戦。その時は得点率2位でファイナル進出。「スローでもやれる自信がつきました」とやることすべてがプラスの方へ傾いている。
師匠は藤山雅弘。グループには石野もいて、環境の面では申し分ない。
「石野さんにも藤山さんにも技術よりも、レースに対する考え方とか、メンタル面で教えてもらうことが多いですね」
ズバリ石本裕武の買い目は?「リズムがいい時。エンジンが出てる、出てないより、その節成績が良ければ買ってください。初日だったら前走の成績とかね」。
最後に24年の抱負を語ってもらおう。
「勝率7点取ってA1に上がりたい。まだ通用しないと思うけど、記念も走って経験と実力を積んでいきたいですね。最優秀新人賞なんかも取りたいですね」
正月は地元住之江が“初走り”。さあ、超新星が大いにアピールする。
◇石本 裕武(いしもと・ひろむ)2000年(平12)8月13日生まれ、大阪府出身の23歳。大阪支部所属。131期。22年11月、鳴門で初出走。同年12月のびわこで初1着。昨年8月、若松ルーキーシリーズでデビュー11カ月目での初優出を決める。前期はデビューして2期目にして、勝率5・69としてA2級昇格を果たした期待の星だ。通算成績は245走41勝0V(昨年12月23日現在)。同期に松田淳平、石渡翔一郎、登みひ果ら。1メートル65。血液型A。
▼石野貴之 (石本の印象について)デビューしたての若手では、断トツでうまいと思います。ハンドルが切れるし、冷静に差し場を突けているイメージもありますね。それに考え方がしっかりしてるし、向上心も強いです。レースセンスもいいし強くなりそうな雰囲気はすでにありますね。現状は“うまさ”が目立っているけど、これに“強さ”が出てくれば相当な選手になるでしょうね。でも上を目指すには絶対カベにぶち当たるんで、その時にどうもがけるかが大事だと思う。メンタル面の方はいろいろ教えましたけど、技術的なことはそんなに教えてませんよ。