三笘だけじゃない!中村敬斗 代表初先発前半だけで強烈2発「自分の武器出せた」

2023年09月13日 04:45

サッカー

三笘だけじゃない!中村敬斗 代表初先発前半だけで強烈2発「自分の武器出せた」
<日本・トルコ>前半、ゴールを決める中村敬(中央)(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【国際親善試合   日本4―2トルコ ( 2023年9月12日    ベルギー・ゲンク )】 欧州遠征中の日本代表は12日、ベルギーでトルコ代表と親善試合を行い、4―2で快勝した。左ウイングで代表初先発したMF中村敬斗(23=スタッド・ランス)が2得点。三笘薫(26=ブライトン)が君臨する左サイドで猛アピールした。4―1で快勝した9日(日本時間10日未明)のドイツ戦から先発10人を入れ替えての快勝で、11月のW杯アジア2次予選に向け、チーム力の底上げを印象付けた。
 端正なマスクが、ひときわ輝いた。1点リードの前半28分、久保の無回転シュートをGKがこぼしたところを中村敬が見逃さず詰めて追加点。国際Aマッチ2得点目を挙げると、同36分には右からのクロスをエリア内左で受け、右足で相手DFの股下を通した。

 「久保選手が足を振ると分かっていたので(こぼれ球を)狙っていた。2点目はカウンターで数的優位だった。決めて当然。落ち着いて相手の股を抜けた。自分の武器はゴール前での質、得点に絡む部分。それを出せた」

 サイドアタッカーだが、より相手ゴール近くで本領を発揮するタイプだ。サイドからのドリブル突破を得意とする三笘とは違うスタイルを見据えており、6月のエルサルバドル戦も同様の形で国際Aマッチ初得点を奪った。かつてG大阪で指導したクルピ元監督は、17歳だった中村敬を見て「シュートがチームで一番うまい」と絶賛。U―17W杯からの盟友である久保との連係は抜群で、右サイドでチャンスメークし、左サイドで仕留めるパターンは、第2次森保政権の強力なオプションになることを証明した。

 昨季LASKで公式戦17得点を挙げ、今夏は移籍金約16億円でフランス1部Sランスへステップアップした。だが19年にG大阪から海外移籍した後は苦労の連続だった。2年契約で期限付き移籍したトウェンテは、財政事情で契約を1年で打ち切り。その後のシントトロイデンでは、出番に恵まれない日々も過ごした。

 そんな中、MF本田圭佑の元分析官でシントトロイデンでコーチを務めていた白石尚久氏と出会い、自分自身を見つめ直した。左サイドからのカットインシュートは得意だったが「圧倒的にクロスからの得点が少なかった」。オフもクラブハウスに足を運び、黙々と練習に取り組んだ。プレー強度は向上し、得点パターンは増えた。

 「まだ代表経験が浅いので積み上げていって、代表で生き残っていきたい」。第2次森保政権発足後は3回連続で招集。前半45分のみで交代したが、代表初スタメンで残したインパクトは、決して小さくない。

 ◇中村 敬斗(なかむら・けいと)2000年(平12)7月28日生まれ、千葉県我孫子市出身23歳。三菱養和ユース所属の17年、U―17W杯に出場してホンジュラス戦でのハットトリックを含めて4得点。18年にG大阪入り。19年夏にトウェンテに期限付き移籍してオランダ1部開幕戦でデビュー弾。ベルギー1部シントトロイデン、オーストリア2部FCジュニアーズを経て21年夏に同1部LASK加入。今夏に移籍金推定1000万ユーロ(約16億円)でSランスに移籍した。1メートル80、75キロ。利き足は右。

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