なでしこJが世界で勝つために 熊谷の考える目指すべき姿とは「自分たちがピッチの中で変えながら…」

2024年02月28日 23:19

サッカー

なでしこJが世界で勝つために 熊谷の考える目指すべき姿とは「自分たちがピッチの中で変えながら…」
<サッカー女子 日本・北朝鮮>パリ五輪出場を決め、喜びを分かち合う熊谷(左)と池田監督(撮影・木村 揚輔) Photo By スポニチ
 【パリ五輪アジア最終予選   日本2-1北朝鮮 ( 2024年2月28日    国立競技場 )】 世界で勝つためには、どう戦うべきか。自分たちのサッカーを確立し、練度を上げて、相手に押しつけるべきか。池田監督の就任以降に4―2―3―1、3―4―2―1、4―3―3と布陣を変更しながら対応力を養ったのだから、相手に合わせてピッチ上で修正を繰り返しながらプレーすべきか。強豪と肩を並べ、強豪との激戦を制するプランはあるのか。
 パリ五輪で金メダルを目指すうえで、主将のDF熊谷紗希は正直な感想を口にした。「自分たちが形を変えても自分たちの良さを出せるのならば、確実にその方がいいと思う。相手のストロング(長所)を消して、自分たちのストロングを出すことが重要になる。相手のストロングと自分たちのストロングをぶつけても、たぶん、私たちは上手く出来るか分からない」。柔軟性こそが生き残る術だと説いた。

 池田監督は23年W杯を終えてからの初戦、国内でのアルゼンチン戦で4―3―3を初めて試した。なぜ、W杯で上手くハマった布陣を脇に置いて、新オプションを取り入れたのか。その明快な理由を試合前日会見で指揮官は語ってくれていた。

 「中盤の人数が少し増えることになるので、ボールを安定させて、そこからの距離感や動かし方にバリエーションが増える。W杯で幅を使った攻撃が機能したところもあるので、それは今後も活かしていきたい」

 「W杯では3枚だったり5枚だったり、変化のできるチームに、いろんな相手に対策されたときに対応できる力が必要だと感じた。チームとしてやれることを増やす、新しいことにトライしているというよりは今までやれていることをさらに進化させる、そういった考えてトレーニングをしてきた」

 池田監督はこれまで、自分たちのサッカーを相手に強制的に押しつけて圧倒するのではなく、相手の長所を消しながら自分たちの長所を前面に出すことを重要視してきた。相手がアジア大会決勝から戦い方を変えてきた北朝鮮との短期間での連戦は、ある意味でチーム作りが活きたと言ってもいいのかもしれない。

 熊谷の視線はすでに先を見ている。「もっともっと自分たちの形、プレースタイルを確立していく。3―4―3システムが自分たちの一つの形かもしれないですけど、その中で相手によって4―1―4―1だったり、4―2―3―1だったり…自分たちがピッチの中で変えながら、戦い方を変えることがもう少しできれば。五輪も短期決戦。そういった意味で本当のチーム力になっていくのかなと。そこのレベルアップは絶対に必要だと思います」。指揮官も選手も、見ている方向は一致している。

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