出版社主催の文学賞、盗作が発覚 「高校生部門」大賞の取り消し SNSで人気「54字の物語」シリーズ

2024年10月03日 15:35

社会

出版社主催の文学賞、盗作が発覚 「高校生部門」大賞の取り消し SNSで人気「54字の物語」シリーズ
「第13回 54字の文学賞」
 児童書を発刊するPHP研究所・児童書出版部が公式サイトを通じ、今年9月30日に発表した「第13回 54字の文学賞」の受賞作のうち、「高校生大賞」が盗作だったことが発覚したと報告。受賞取り消しを発表した。
 氏田雄介の著書「54字の物語12(トゥエルブ)」の発刊を記念し、今年5月1日から9月4日にかけてX(旧ツイッター)と郵送で応募を受け付けていた「第13回 54字の文学賞」。お題に沿って考えたオリジナルの「54字の物語」を募集した。

 3222作の応募の中から、「54字の物語」シリーズの著者・氏田雄介氏とPHP研究児童書出版部が、大賞・特別賞・高校生大賞・中学生大賞・小学生大賞を選出。大賞には賞品1万円分、その他の賞には3000円分の図書カードが贈られる予定だった。

 だがこの日、「高校生大賞」において盗作であることが判明。同社は「受賞は取り消し」と発表。「オリジナル作品を公開してくださっていた作家様からのご指摘により判明いたしました。 作家様の尊厳を傷つけるような発表をしてしまい、大変申し訳ございませんでした。作家様の迅速なご指摘と寛容なご対応に感謝するとともに、今後も文学賞への盗作投稿には厳正に対処してまいります」とした。

 同社は改めて「オリジナル作品以外の投稿を認めておりません」と主張し「盗作行為については厳正に対処してまいります」と指摘。「第三者のX投稿作を自身の作品と偽り、Xあるいは郵送で投稿する行為は固く禁じます」「悪質な場合、該当者による他のオリジナル作品の投稿についても全て審査対象外とさせていただきますので、ご注意ください」と注意喚起。

 「皆さんに参加いただくことで大きく成長してきた『54字の物語』は、書籍1巻の発刊から6年半が経ちました。皆さんに『54字の文学賞』の開催や、受賞のご連絡をするのは、とても嬉しく幸せなお仕事です。どうか、これからも皆さんに『54字の物語づくり』を純粋に楽しんでいただけますように」と呼びかけた。

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