さらば“琴バウアー” 琴奨菊 引退へ「探究できる体でなければ、もう意味がない」
2020年11月15日 05:30
相撲
高知・明徳義塾高から佐渡ケ嶽部屋に入門し、02年初場所で初土俵を踏んだ。強くなったのは、飽くなき探究心があったからだ。11年秋場所後の大関昇進伝達式の口上で用いた「万里一空」は宮本武蔵の五輪書から引用したもので「目指す先は一つであり、目標を見失わずに努力すること」と解釈した。鉄球に取っ手のついた「ケトルベル」を用いたトレーニングを取り入れたり、千葉競輪場での自転車トレーニングなども行ったりした。目標に向かって努力する姿は、佐渡ケ嶽部屋の力士だけでなく、角界全体の見本でもあった。
相撲人生のハイライトは16年初場所だ。鶴竜、白鵬、日馬富士のモンゴル出身横綱を3連破して、日本出身力士では06年初場所の栃東以来、10年ぶりの優勝を果たした。新入幕から66場所での優勝は当時2位のスロー記録だった。
故障により17年初場所で大関からの陥落が決まった。だが、その後も金星3個を挙げるなど奮闘を続けた。最後の仕切りの前に上体を反る「琴バウアー」もファンを喜ばせた。平成の大相撲を沸かせた名力士が、また一人土俵を去る。
◆琴奨菊 和弘(ことしょうぎく・かずひろ)本名・菊次一弘(きくつぎ・かずひろ)。1984年(昭59)1月30日生まれ、福岡県柳川市出身の36歳。小学3年の時に相撲を始め、高知の明徳義塾中・高に進学。国体など高校7冠で佐渡ケ嶽部屋に入門。02年初場所で初土俵を踏んだ。05年初場所新入幕。11年秋場所後に大関昇進を決めた。16年初場所で初優勝。17年春場所で関脇に転落した。優勝1回。殊勲賞3回、技能賞4回。得意は左四つ、寄り。1メートル81、186キロ。
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