逸ノ城を目覚めさせた恩師の言葉「初心に返って命懸けて頑張れ」

2022年07月25日 05:10

相撲

逸ノ城を目覚めさせた恩師の言葉「初心に返って命懸けて頑張れ」
17年、記念写真に納まる逸ノ城(後列左)とガントゥクス氏(前列左から2人目)。同氏の左は照ノ富士 Photo By 共同
 【大相撲名古屋場所千秋楽 ( 2022年7月24日    ドルフィンズアリーナ )】 逸ノ城と照ノ富士をモンゴルでスカウトした鳥取城北高相撲部顧問のレンツェンドルジ・ガントゥクス氏(37)は、教え子同士の優勝争いに感無量だった。「同じ飛行機で来て、ここで基礎から学んでいった。指導者として本当にうれしいものですね。自分が優勝したような気分です」
 来日した12年半前、他の留学生と比べて逸ノ城は日本語を覚えるのが遅かった。「おとなしくて自分からしゃべれなかった。でも稽古はひたすらやる素直な子だった」と懐古する。もの静かで不器用ながらもコツコツ取り組んで技量を磨いた。

 21歳の時に新入幕ながら白鵬と優勝を争った怪物も今では29歳。「本当は大関の力を持っていると思う。でもベテランになってきているので、もう後がない」。そう感じた恩師は先月、東京で会った時に直接説いた。「頼むから一度くらい優勝してくれ。初心に返って命懸けて頑張れ」。新入幕の快進撃から8年、恩師の激励でようやく目覚めた。

 全国高校総体を目前に控えているため、この日現地観戦することはかなわず。それでも「本当は近くに行って抱きしめてあげたい。“よく頑張ったな、おめでとう”と言ってあげたい」と目を細めた。

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