青学大、箱根連覇へ エース近藤「常に意識して練習している」 駒大3冠も田沢も止める

2022年12月27日 04:30

駅伝

青学大、箱根連覇へ エース近藤「常に意識して練習している」 駒大3冠も田沢も止める
青学大の連覇に必要不可欠なエースの近藤 Photo By スポニチ
 【箱根の主役へ(1)】第99回東京箱根間往復大学駅伝は来年1月2日に往路、3日に復路が行われる。10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝を制して初の3冠に王手をかけた駒大と、前回優勝で箱根路を知り尽くした青学大が2強を形成。第3の勢力も頂点をうかがう。その中で、各校の注目ランナーたちを5回にわたって紹介。第1回は青学大の連覇に必要不可欠なエース・近藤幸太郎(4年)を取り上げる。
 駒大の3冠を阻む最大の対抗馬が、青学大だろう。その心臓部を担うのが、エースの近藤だ。前回はエース区間2区で7位と力走し、勝利への道筋をつくった。全チームが往路に主力をぶつけてくる中、近藤も希望区間を「2区」と即答する。「調子は全日本の後から疲労が抜けない状態だったが、やっと調子が上がってきている」。正月へピークを合わせている。

 最大の注目は、1万メートル世界選手権代表の駒大・田沢廉(4年)とのラストマッチだ。大学駅伝での直接対決はわずかの差で4連敗。「やっぱり駒大の田沢選手は意識していかないといけない存在。常に意識して練習している」。直近の全日本大学駅伝では、エース7区で激突。2人とも区間記録を大幅に更新する異次元の戦いながら、14秒差で区間賞を譲った。2人の最後の激突は、まさに頂上決戦と呼ぶにふさわしい。

 この一年は順風満帆ではなかった。1月下旬に左かかとを疲労骨折。5月には左のアキレス腱を負傷した。スピードが戻らず夏合宿では「出遅れている」と焦りもあった。その中で支えになったのが、宮坂大器主将の存在。ともに故障からの復活を目指し、ひた向きに努力し続ける姿を見ると勇気をもらえた。「彼の存在が大きかった」。だが、宮坂の名は箱根のエントリーになかった。盟友への思いも走りに乗せる。

 今季は出雲4位、全日本3位と出遅れたが、ごまかしの利かない総力戦の箱根路こそ青学大の強さが見られる。原晋監督(55)は言う。「駅伝においては、今は近藤の方が強いと思っている。強いと言うと世界の田沢くんに失礼になるが、同格まで来ている」と言う。23年1月2日の花の2区。雌雄を決する舞台は整った。

 ◇近藤 幸太郎(こんどう・こうたろう)2001年(平13)1月30日生まれ、愛知県豊川市出身の21歳。小学4年から陸上を始め、19年に青学大経営学部に入学。自己ベストは5000メートル13分34秒80、1万メートル28分10秒50(青学大記録)。日本インカレで5000メートル2連覇。卒業後はSGホールディングスで競技を続ける予定。1メートル75、57キロ。

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