チーフスが3回目の優勝 記録満載の大勝利 MVPはQBマホームズ スーパーボウル
2023年02月13日 13:02
アメフト
レギュラーシーズンとスーパーボウルの「MVPダブル受賞」となったQBパトリック・マホームズ(27)は27回中21回のパス成功ながら獲得したのは182ヤードにとどまったが、それでも後半の要所での2つを含む3つのTDをマークして勝利に貢献。しかも一度もサックされておらず、オフェンスラインの強固な“壁”もキラリと光った。
1月21日のAFC準決勝(対ジャガーズ)で右足首を捻挫してその後の出場が危ぶまれていたマホームズはスーパーボウルではフル回転。後半は14回中13回を成功させ、大詰めでは決勝FGにつながる26ヤードのランでチームのオフェンスをまとめた。
第4Qに入るとWRカダニアス・トニー(24)に5ヤードのTDパスを通し、キックも決まって28―27と初めてリード。このあとそのトニーが大会最長のパントリターン(65ヤード)を記録し、これを新人WRスカイ・モーアへの4ヤードのTDパスにつなげてチーフスは35―27と8点のリードを奪った。ドラフト2巡目指名(全体54番目)のモーアはレギュラーシーズンとプレーオフの計17試合で一度もTDレシーブがなかった選手。この場面ではマホームズとホットラインを組んでいるTEトラビス・ケルシー(33)が囮(おとり)となってイーグルス守備陣の裏をかく形で貴重なTDを奪った。
第4Qの9分45秒、イーグルスはQBジェイレン・ハーツ(24)のこの日3つ目のTDランと、自らが突進して決めた2点コンバージョンで同点としたが、マホームズは冷静にオフェンスを展開。第4Qに入った段階でリードされていた試合では“8連勝(NFL最長記録)”となった。
シーズンMVPに選出された選手がそのシーズンのスーパーボウルで優勝したのは、2000年のカート・ワーナー(ラムズQB)がタイタンズに23―16で勝って以来、23年ぶり。そのワーナー(02年)に始まってリッチ・ギャノン(レイダーズQB=03年)→ショーン・アレクザンダー(シーホークスRB=06年)→トム・ブレイディー(ペイトリオッツQB=08年)→ペイトン・マニング(コルツQB=10年)→ペイトン・マニング(ブロンコスQB=14年)→キャム・ニュートン(パンサーズQB=16年)→マット・ライアン(ファルコンズQB=17年)→トム・ブレイディー(ペイトリオッツQB=18年)と続いていた“勲章男”のスーパーボウルでの連敗は「9」でストップした。レギュラーシーズンを含めたMVPのダブル受賞はワーナー以来。マホームズは2020年に続いてスーパーボウルでMVPとなった。
敗れはしたもののシーズンMVP投票で次点だったイーグルスのQBハーツは健闘。パス成功は38回中27回で304ヤードと1TDをマークし、15回のキャリーで70ヤードのランでは3つのTDをマークした。
スーパーボウルでのランTD3つは1998年のテレル・デービス(ブロンコスRB)に並ぶ最多記録。この日はフィラデルフィア出身のジル・バイデン大統領夫人(71)も応援に駆けつけ、ファーストレディーの期待に応えるパフォーマンスを見せたがあと一歩及ばなかった。
<得点経過>
▼第1Q
(E)4分51秒・ハーツによるQBスニーク。1ヤードのTDラン(7―0)
(C)8分3秒・QBマホームズ→TEケルシーへ18ヤード(7―7)
▼第2Q
(E)8秒・QBハーツ→WRブラウンへ45ヤード(14―7)
(C)5分21秒・ハーツがファンブル。LBボルトンがリカバーして36ヤードを走ってTD(14―14)
(E)12分40秒・ハーツが残り4ヤードをランで突破(21―14)
(E)15分0秒・エリオットが35ヤードのFG成功(24ー14)
▼第3Q
(C)4分30秒・RBパチェコが1ヤードを突破(21―24)
(E)13分15秒・エリオットが33ヤードのFG成功(27―21)
▼第4Q
(C)2分56秒・QBマホームズ→WRトニーへ5ヤード(28―27)
(C)5分38秒・QBマホームズ→WRモーアへ4ヤード(35―27)
(P)9分45秒・QBハーツが2ヤードを突破。2点コンバージョンでも自らのランで成功(35―35)
(E)14分52秒・バトカーが27ヤードのFG成功(38―35)
*Eはイーグルス、Cはチーフス
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