元霧島の陸奥親方 27年目で悲願達成 霧馬山称える「最後の粘りは稽古の成果」

2023年03月27日 04:44

相撲

元霧島の陸奥親方 27年目で悲願達成 霧馬山称える「最後の粘りは稽古の成果」
初優勝した霧馬山は陸奥親方(右)から水をつけてもらう (撮影・奥 調) Photo By スポニチ
 【大相撲春場所千秋楽 ( 2023年3月26日    エディオンアリーナ大阪 )】 97年12月に部屋を継承して27年目、愛弟子が部屋に初優勝をもたらし、師匠の陸奥親方(元大関・霧島)も感無量の様子だ。「良かった。最後の(土俵際の)粘りは稽古の成果」と称えた。
 霧馬山は14年10月、モンゴルの仲間とともに後援会関係者のスカウトで来日。体験入門での師匠の第一印象は「一生懸命やっていて、一番センスが良かった」だった。翌15年1月に正式に入門が決定。当時は90キロ台と細かった霧馬山は体がたくましくなるとともに番付を駆け上がったが「稽古はよくやるけど私生活では何度も怒った」と厳しく接したという。関取になるまではモンゴルに帰るなと覚悟を求め、両親にも「言うこと聞かなかったらやめさせます」と約束させた。またジャージー姿で外出したり、ケガをしている時に外に出たりした際には、「もう帰れ!とか、きついことも言いました」と振り返る。かつて同じモンゴル出身の弟子の不祥事などで、自身も理事職を辞したこともあった。その失敗経験もあり心を鬼にして原石を磨き上げた。

 現在は協会No・2、事業部長として協会の要職を担う師匠も来年4月には定年を迎える。「まだこれからが大事。本人も言っているように、さらに上を目指して頑張っていかないと」とさらなる精進に期待する。自身は昭和以降で最スローとなる91場所、約16年を要した大関獲り。まだ入門8年の愛弟子に大きな夢を託している。 

おすすめテーマ

2023年03月27日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム