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錦木 御嶽海を寄り切って勝ち越し 史上3位のスロー新三役昇進が確実に

2023年07月18日 05:20

相撲

錦木 御嶽海を寄り切って勝ち越し 史上3位のスロー新三役昇進が確実に
<名古屋場所9日目>御獄海(左)を寄り切りで破った錦木(撮影・成瀬 徹) Photo By スポニチ
 【大相撲名古屋場所9日目 ( 2023年7月17日    愛知・ドルフィンズアリーナ )】 東前頭筆頭の錦木が御嶽海を力強く寄り切って8勝1敗と勝ち越した。9日目での勝ち越しは自己最速。史上3位のスロー記録となる来場所の新三役昇進を確実にした。大関昇進を狙う3関脇は安泰。豊昇龍が平戸海を掛け投げで下し勝ち越し、大栄翔と若元春も7勝目を挙げた。1敗に豊昇龍、錦木、平幕の北勝富士が並び、1差で大栄翔、若元春、平幕の遠藤の3人が追う。
 神懸かった錦木の勢いにあらがうつわものは、もう誰もいない。もろ差しになった御嶽海の攻めに、俵に詰まる大ピンチ。懸命に残した錦木がそこから信じられないようなパワーを発揮した。外四つの体勢から重戦車のように逆襲。一度は振られながら、構わず寄って出た。

 06年春場所の初土俵から17年、103場所目。自身最速の勝ち越しを東筆頭で決め、歴代3位のスロー記録となる三役昇進をほぼ手中にした。「また最高位を更新できそうですし、自分でも頑張ったと思います」と目を細めた。

 場所中は稽古を休む関取も増えるなか、この日も午前8時には稽古場に姿を見せ、体を動かした。「サボったみたいになるのが自分の中では嫌。砂の感覚を毎日足になじませることが大事」。稽古を休まないポリシーを貫き、遅咲きの花を咲かせようとしている。

 1敗で優勝争いのトップに立って残り6日。新三役どころか、1928年10月場所(当時)の横綱・宮城山以来、95年ぶりとなる岩手県勢優勝の期待も膨らむ。「2桁も勝っていないから」と謙遜するが「奇跡」と自ら表現した快進撃で手応えをつかんだ32歳に迷いはない。「楽しみたいし、皆さんを楽しませたい」。いつになく前向きに締めくくった姿が大仕事を予感させた。

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