【玉ノ井親方 視点】豊昇龍2敗に後退…3関脇とも大関獲りを意識してだんだん硬くなってきている

2023年07月18日 19:26

相撲

【玉ノ井親方 視点】豊昇龍2敗に後退…3関脇とも大関獲りを意識してだんだん硬くなってきている
琴ノ若(右)に押し出しで敗れる豊昇龍(撮影・成瀬 徹) Photo By スポニチ
 【大相撲名古屋場所10日目   ○琴ノ若(押し出し)豊昇龍● ( 2023年7月18日    愛知・ドルフィンズアリーナ )】 大関獲りがかかる今場所。勝敗を意識するなと言っても難しいのはよく分かる。
 豊昇龍が10連勝と相性の良かった琴ノ若に一方的な相撲で敗れた。

 敗因は中途半端な攻め。いつもならまわしを取ったら、すぐに投げを打ったり、横にゆさぶって相手の態勢を崩そうとするが、この日は慎重になってしまった。態勢を立て直そうとして取った右上手を離し、巻き替えにいった。その瞬間、腰が浮いたところを琴ノ若に寄り立てられた。相手が巻き替えにくるところを寄れ!は相撲の定石。その一瞬の隙を突かれ、そのまま一気に押し込まれてしまった。1枚まわしで何とか残そうとしたが、最後は棒立ちになってしまった。

 ここにきて大関獲りを狙う3関脇の取口に硬さが出てきた。若元春も阿武咲に敗れ、大栄翔は勝つには勝ったが、平戸海に攻められ危ない相撲だった。3人とも大関の地位がだんだんチラついてきて、自分の相撲を取りきれなくなっているのかもしれない。ただ、明日からの終盤戦は上位陣の星の潰し合いになる。反省は必要だが、黒星を引きずらないことが大事だ。こういうエアポケットのような日もあると開き直って、目の前の土俵に集中するしか活路は見いだせない。ここからの5日間は自分との勝負だ。 (元大関・栃東)

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