フェンシング男子フルーレが金 エペジーーンに負けん!団体初の快挙でパリ五輪へ弾み

2023年08月01日 04:33

フェンシング

フェンシング男子フルーレが金 エペジーーンに負けん!団体初の快挙でパリ五輪へ弾み
男子フルーレ団体で金メダルを獲得し、国旗を掲げる(左から)松山、敷根、飯村、鈴村(AP) Photo By AP
 【フェンシング世界選手権最終日 ( 2023年7月30日    イタリア・ミラノ )】 史上初の快挙だ!団体の男子フルーレに、松山恭助(JTB)、敷根崇裕(ネクサス)、飯村一輝(慶大)、鈴村健太(大垣ケーブルテレビ)で臨んだ日本は決勝で中国を45―35で下し、初優勝を飾った。団体での日本の優勝は、世界選手権の男女計6種目を通じて初めて。今大会の日本勢のメダルは金2、銅2の計4つとなり、昨年に並んで1大会最多。1年後に迫ったパリ五輪へ弾みをつけた。
 最後は東京五輪個人4位の敷根が決めた。第1試合で0―5とつまずいたミスを取り戻すかのように、第9試合は40―35から5連続ポイントで優勝決定。ド派手なアクションで喜びを爆発させた殊勲のヒーローに、仲間たちが次々と駆け寄り、歓喜の輪ができた。

 「結果は新しい歴史をつくれたことがうれしい。チーム全員が良いフェンシングができたことが結果につながった」。主将で個人でも銅メダルを獲得した松山がしみじみと語れば、敷根も「史上初の金メダル獲得はとてもうれしい。何としても(金メダルを)獲る気持ちだった」と語った。

 08年北京五輪で太田雄貴(元日本協会会長)が日本に初のメダルをもたらしたのがフルーレ。日本の伝統種目としてフェンシング界を引っ張ってきたが、近年はエペやサーブル勢に押されていた。復活を託されたのが五輪経験者の松山、敷根に加え、世界ジュニア王者で19歳の飯村、そして鈴村を加えた若き4人。表彰式では国際連盟理事の太田氏からメダルを首にかけられ、5人で喜び合った。

 初の世界一で世界ランキングは米国を抜き、1位に浮上。来年4月1日まで続く選考レースをリードし、パリ五輪出場も大きく近づいた。準決勝まで精彩を欠いていた飯村も、「苦しい場面もあったが、先輩たちが良いプレーでカバーしてくれた。団体金メダルを糧に、来年のパリまで駆け抜けたいと思う」と力強くコメント。フェンシング発祥国フランスでの金メダルへ、一気に駆け上がる。

 ◇鈴村 健太(すずむら・けんた)1998年(平10)9月15日生まれ、岐阜県出身の24歳。岐阜・大垣南高、法大出、大垣ケーブルテレビ。1メートル82。

 ◇敷根 崇裕(しきね・たかひろ)1997年(平9)12月7日生まれ、大分県出身の25歳。東京・東亜学園高、法大出、ネクサス。1メートル83。

 ◇飯村 一輝(いいむら・かずき)2003年(平15)12月27日生まれ、京都府出身の19歳。京都・龍谷大平安高、慶大。1メートル69。

 ◇松山 恭助(まつやま・きょうすけ)1996年(平8)12月19日生まれ、東京都出身の26歳。東京・東亜学園高、早大出、JTB。今大会は男子フルーレ個人で銅メダル。1メートル80。

 ▽フルーレ団体 フルーレ、エペ、サーブルの相違点は得点となるターゲット面で、フルーレは背中を含む胴体、エペは全身、サーブルは頭や両腕を含む上半身となっており、フルーレが最も有効面が小さい。団体戦は1チーム3人(プラス1人の交代選手)による総当たり戦で行われ、3分×9試合で、45点を先取したチームか、試合終了時に得点を多く取ったチームの勝ちとなる。

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