ラグビーW杯代表 苦肉の30人発表 故障者相次ぎ33人発表できず 残る3人は未定
2023年08月16日 05:30
ラグビー
問題となったポジションは、FW第2列で大型選手が求められるロックだ。メンバーに入ったのはムーアと、フランカーを兼ねるコーネルセンの2人だけ。主力格に成長したディアンズは肩と足首、今夏の国内全5試合に先発したファカタヴァも足首を負傷しており、今回のタイミングでは選出が見送られた。さらに前回大会にも出場したヘルも肩に不安を抱えており、名前が呼ばれることはなかった。
さらにFW第3列でも、代表で主将経験のあるラブスカフニが国内最終戦となった5日のフィジー戦でレッドカードにより退場。講習参加によって軽減される可能性はあるが、現状はW杯1次リーグ第2戦まで影響する3試合の出場停止処分中だ。パワー自慢のタタフは、膝のケガから復帰した直後に手を負傷し、再離脱している。
W杯の最終メンバー登録枠は前回までの31人から2枠増の33人。前回はFW18人、バックス13人だった。今回は既にバックスで15人が選出されており、バランスを考慮すると残る3枠は全てFWの見通し。今後はフィジー戦に出場したフランカー下川も候補に入れながら、回復状況などを考慮して選出することになる。ただ、残された時間は少ない。19日には直前合宿地のイタリアへ出発。登録期限は21日に迫っている。関係者によれば、残り3枠が決まらないまま出国し、期限ぎりぎりまで引っ張る可能性もあるという。
W杯に向けた国内5連戦は1勝4敗で、世界ランクは14位に下降。ミスの連鎖が目立ち、攻撃面は連係で不安を残した。早急にメンバーを固め、W杯前最後のテストマッチとなる26日のイタリア戦で総仕上げする必要がある。「ベストなチームを考える。経験のある選手と若手をミックスしながら(選考を)進めていきたい」とジョセフHC。指揮官の決断はいかに――。
≪26日イタリアで最後のテストマッチ≫
日本代表は16日から都内で3日間の合宿を行い、19日にイタリアへ出発。26日にはトレビーゾで世界ランキング13位の同国代表とW杯前最後のテストマッチを行う。9月2日にW杯本番のベースキャンプ地となるフランスのトゥールーズへ移動。10日に1次リーグD組初戦として、初出場で世界22位のチリ戦を迎える。
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