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【ラグビーW杯】選手の素顔に撮ライ 代表専属ビデオグラファー・中村拓磨さん

2023年09月29日 03:00

ラグビー

【ラグビーW杯】選手の素顔に撮ライ 代表専属ビデオグラファー・中村拓磨さん
<日本代表練習>日本代表の映像担当の中村氏(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 【桜を支える人たち】ジョセフジャパンでは“ラグビー系”ユーチューバーが活動している。日本ラグビー協会の公式YouTubeチャンネルで配信している動画「Go With The Brave(ラグビー日本代表インサイドストーリー)」。この動画を撮影、編集しているのが、日本代表専属ビデオグラファーの中村拓磨さん(27)だ。合宿や日々の練習、試合前後の様子はもちろん、ミーティングや選手に密着し、貴重な内部に迫っている。
 元日本代表プロップとして活躍した父・直人さん(54)の影響で小学校4年からラグビーを始めた。同大までFWでプレーした後、19年4月にスポーツ専門テレビ局「J SPORTS」に入社。同年のW杯日本大会は中継スタッフの一員として携わった。

 転機は昨年1月。会社の人事異動として、上司から「日本代表専属のビデオグラファーをできるか」と告げられた。「びっくりしました。何を言ってるんだろうって」と中村さん。だが、迷いはなかった。「父は99年W杯に出て、自分は3歳だった当時の記憶もある。日本代表は小さい頃からの夢だった」。上司には「もちろんです!」と伝え、昨夏の代表活動からチームに合流した。

 いきなり、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)から怒られた。これまでは、中継局スタッフの癖で撮れ高を考えるあまり「撮れるものは撮っておこう」という考えで、ミーティングや練習中もずっとカメラを回していたという。そんな様子を見た指揮官から「それは必要なのか。俺には計画せずにただ(カメラを)回しているだけのように見えるよ」と叱責(しっせき)された。「怒られたことでスタッフとの距離も縮まりました。大きな学びで(チームの一員として)認めてもらった感じがしました」と中村さん。憧れのONE TEAMに加わった瞬間だった。

 今ではカメラを回すタイミングを見極めている。それは選手の素顔を撮影するため。自然体の雰囲気を「狙い撃ちして逃さない」ことを大切にしている。撮影、使用する動画の整理、テロップなど編集の日々。視聴者が求める旬な内容を意識し、長すぎない10分程度の時間にもこだわる。「狙っていた通りに視聴回数が伸びるとうれしい」。チームとファンをつなぐ架け橋となっている。

 ▽日本代表インサイドストーリー 日本協会の公式YouTubeチャンネルでW杯フランス大会に向けた企画「Go With The Brave」と題し、昨年6月から始動した。日本時間28日時点でチャンネル登録者数は約8万人で、動画は計31話を投稿。サッカー日本代表で長年専属シェフを務めた西芳照氏が今大会で同行している様子が紹介された動画は、約89万超の再生回数を記録している。

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