日本男子 五輪黄色信号 エジプトにまさかの逆転負け

2023年10月02日 04:41

バレーボール

日本男子 五輪黄色信号 エジプトにまさかの逆転負け
<日本・エジプト>第5セット、選手にげきを飛ばすブラン監督(中央)(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【バレーボール パリ五輪予選   日本2―3エジプト ( 2023年10月1日    代々木競技場 )】 08年北京大会以来となる自力での五輪切符獲得を目指す世界ランク5位の日本は同19位のエジプトと対戦し、2―3で逆転負けし初黒星を喫した。西田有志(23=パナソニック)らの活躍で2セットを連取したが、その後3セットを落とし、1勝1敗となった。今大会は8チームが1回戦総当たりで戦い、上位2チームが来年のパリ五輪出場権を獲得する。日本はあす3日の第3戦でチュニジアと対戦する。
 痛恨の逆転負け。悲鳴とため息が交錯する中、石川はチームメートを集めて声をかけた。「もう負けられない。勝つしかない。切り替えていこう」。主将の言葉にチームが置かれた危機的状況が表れていた。

 世界ランクで格下のエジプトに屈した。大会終盤、強豪との対戦が控えており、2位以内に入り五輪切符を獲得するためには、もう負けは許されない。

 ブラン監督は「予想外の敗戦だ。昨日の試合のような流れを今日もしてしまった」と声を落とした。初戦のフィンランド戦同様に2セットを連取したが、第3セット以降主導権を渡した。サーブで崩しても、日本のブロックを利用するエジプトの巧妙なアタックに失点を重ねた。攻撃は高いブロックにつかまった。

 第3セット開始時「昨日と同じようにしてはいけない」と話し合った。コート内での会話が不足した初戦の教訓は生かしたが、結果にはつながらず、高橋藍は「目を見てコミュニケーションを取ることを意識した。でもエジプトがいいプレーをして、対応できなかった」とうつむいた。

 プラス材料もある。腰痛の影響で不調だった石川が、西田と並ぶ両チーム最多の24得点を挙げた。ブラン監督は「昨日よりいいプレーをした。このまま上がっていくことを期待したい」と評価した。

 この2試合、銅メダルを獲得したネーションズリーグや、優勝したアジア選手権のようなバレーボールができていない。1日のオフを挟んでチュニジア戦に臨む。ブラン監督は「ネーションズリーグ、アジア選手権のようなチームにいかに戻れるか、みんなで話し合いたい」と声を絞り出した。石川は「いい自分たちのバレーを継続できるかが今後の鍵になる」と前を向いた。

 ▽パリ五輪への道 出場枠は開催国フランスを含む12。五輪予選は世界ランク上位24カ国(フランスを除く)が参加し、8カ国ずつ3組に分かれて1回戦総当たり戦を行い、各組上位2カ国が出場権を獲得する。残る5枠は来年のネーションズリーグ1次リーグ終了時(6月24日)の世界ランクで決まる。優先されるのは五輪予選で出場枠を獲得できなかった大陸の最上位国。余った枠は出場権を得ていない上位国に与えられる。 

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