原英莉花 復活V!腰のヘルニア摘出手術乗り越え…年少4番目、24歳228日でメジャー3勝達成

2023年10月02日 04:45

ゴルフ

原英莉花 復活V!腰のヘルニア摘出手術乗り越え…年少4番目、24歳228日でメジャー3勝達成
ウイニングボールを掲げる原英莉花(撮影・井垣 忠夫) Photo By スポニチ
 【女子ゴルフ 日本女子オープン最終日 ( 2023年10月1日    福井県・芦原GC海C=6528ヤード、パー72 )】 首位から出た原英莉花(24=NIPPON EXPRESSホールディングス)は1イーグル、3バーディー、1ボギーの68で回り、通算15アンダーで21年大王製紙エリエール・レディース以来となるツアー通算5勝目を挙げた。20年日本女子オープン、ツアー選手権リコー杯に続き、24歳228日でのメジャー3勝達成は年少4番目の記録。5月の腰のヘルニア摘出手術を乗り越え、復帰8戦目で再び日本一となった。
 完全復活を遂げた原は右拳を空に突き上げた。ツアー通算5勝の中でメジャー大会は3勝目。「メジャーに強いのかな?難しいコースセッティングで自分の味が出せたかなと思うので良かった」とほほ笑んだ。

 2位と1打差の首位で迎えた最終日。打ち下ろしの5番パー5は1打目を310ヤード飛ばし、残り234ヤードの2打目をピン左5メートルへ。イーグルパットを沈めて勢いに乗った。飛距離を武器に隙のないゴルフを展開。順調にスコアを伸ばして2位に3打差をつける圧巻の強さだった。

 会見で昨季を振り返ると涙をこぼした。ここ数年腰痛に悩まされ「練習もできないし、やりたい動きもできない。自分に自信を持てずにやっていくもどかしさがあった。凄い苦しかった」。患部に注射を打ちながら、なんとか耐えていたものの、しびれと痛みが悪化。選手生活を続けていく上で葛藤もあったが、今年5月に腰のヘルニア摘出手術をした。そして8月に復帰して8戦目。メジャーの大舞台で強い原が戻ってきた。

 師匠はレジェンドの尾崎将司。復帰後には、飛距離が落ちているドライバーショットの指導を受けた。思い悩む愛弟子の姿を見かねたジャンボからはシャフトを2本プレゼントされたという。試合で使用したこともあったが少し不安に感じる部分もあり、今大会で使用していた別のシャフトを装着して練習していたところ、「“作りがいのないやつだ!”って言われてそこから口を利いていただいていません」と9月から言葉を交わしていないことを告白。その中で最高の手土産となる“復活V”を手にした。

 今季使用しているボールには、覚悟を意味する「readiness」という言葉が刻まれている。「できることを前向きに頑張っていく。強い気持ちで戦い抜く」。言葉どおり強気なプレーでつかんだ2年ぶりのツアー優勝。今月17日からは来季の米ツアー出場権を懸けた2次予選会(フロリダ州)も控えており、“覚悟の一年”を突き進んでいく。

 ≪師匠・ジャンボ尾崎「何か持っている」≫男子ツアー通算94勝を誇る尾崎将司(76)が、愛弟子の原に祝福のコメントを贈った。「何回もくじけそうになっていても、こういう大きな大会で優勝するということは、やはり何か持っているということ。ゴルフはいろいろな壁との戦いであり、今後は世界の壁に向かってもらいたい!おめでとう」。原は腰の手術後も、尾崎のもとで練習を重ねていた。

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