【ラグビーW杯】姫野が主将としてのW杯終える 先頭に立つ原点は「ラグビーをやめようと思った」日々

2023年10月09日 04:20

ラグビー

【ラグビーW杯】姫野が主将としてのW杯終える 先頭に立つ原点は「ラグビーをやめようと思った」日々
<日本・アルゼンチン>日本代表は無念の敗戦。立ち尽くすリーチと姫野(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 【ラグビーW杯フランス大会1次リーグD組   日本27―39アルゼンチン ( 2023年10月8日    ナント )】 日本は1次リーグ最終戦でアルゼンチンに27―39で敗れ、D組3位が確定した。2大会連続、海外大会では初となる8強入りならず。No・8姫野和樹(29=トヨタ)は主将として臨んだW杯を終えた。
 ノーサイドを迎えると、姫野は仲間たちに伝えた。「歩んできたプロセスは無駄じゃない。胸を張って帰ろう」。最後まで主将としてチームをけん引し、先頭に立ち続けた。

 今大会は左ふくらはぎを痛めた影響で初戦のチリ戦を急きょ欠場するアクシデントから始まった。それでも、第2戦のイングランド戦から復帰すると、代名詞のジャッカルも披露。プレーでもチームをけん引した。

 主将としての原点はトップリーグ時代のトヨタ1年目にある。入団してすぐに主将に抜てきされた。まだチームにもなじめず、右も左も分からないルーキーが先頭に立つ日々にもがき苦しんだ。

 「一番しんどかった。孤独感も感じていた。過呼吸になるくらい泣いたこともある。ラグビーを本当やめようと思った」

 涙であふれる夜は、自然とペンを走らせ、ノートに自らの思いを書き込んでいた。理想の主将像、現状、やるべきこと、目標達成のためのマイルール。書き出すことで「自分と対話し、自分のメンタルを整えるきっかけになった」と今でも続けている。

 常に日本ラグビー界の未来を考える男は、試合後の会見で「日本ラグビーはまだまだ強くなれる。W杯で優勝する夢は受け継がれる」と語った。高い壁に挑む旅は、主将の思いとともに4年後へ続く。

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