炎鵬が5カ月ぶりの一丁押し再開「当たるだけならもう大丈夫」首の大ケガから復帰へ一歩前進

2023年10月23日 19:16

相撲

炎鵬が5カ月ぶりの一丁押し再開「当たるだけならもう大丈夫」首の大ケガから復帰へ一歩前進
大ノ蔵(右)を相手に一丁押しを行う炎鵬(撮影・前川 晋作) Photo By スポニチ
 大相撲の元幕内・炎鵬(29=宮城野部屋)が23日、東京都墨田区の宮城野部屋で稽古を行い、復帰へ向けて一歩前進した姿を見せた。
 まずは入念にストレッチしてから四股、すり足などの基礎運動。さらに腕立てや鉄砲、ゴムチューブを使った上半身のトレーニングなどで汗を流した。全体の稽古が終わってからも土俵に残り、序二段・大ノ蔵(25)を相手に一丁押しを8本。当たる角度を気にしながら立ち合いの感触を確かめた。

 炎鵬は「頚部椎間板ヘルニア」で夏場所を途中休場し、そのまま入院。1メートル67、100キロの小兵ながら約5年も関取の座を守り続けてきた代償は大きく、蓄積された体へのダメージが限界を迎えていた。自力で立つことも座ることもできない寝たきり状態が約2週間続き、日常生活を取り戻すところからリハビリを行って少しずつ回復してきた。

 首をケガして以降、一丁押しなどの対人稽古はこの日が初めて。3日前に入院5カ月検診を受け、医師と相談してGOサインが出たという。5カ月ぶりに行う一丁押しは首への衝撃を伴うが「怖さはなくなってきた。当たるだけならもう大丈夫」と晴れやかな表情。さらに「当たった感じは60%ぐらい。順調すぎるんじゃないですか」と好感触を得た。

 名古屋場所、秋場所と全休が続き、九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)では6年ぶりに三段目まで番付を落とすことが予想される。復帰への歩みを着実に進めたものの「まだまだ完全に戻ったわけではない。土俵で戦い続けるためにはやっぱりこの体ではやっていけない」と慎重な姿勢。「不安要素がなくなったらですね。1%でも不安があれば、その1%でこれまで積み上げてきたものが一気に崩れてしまうこともあるので」と焦らずに本場所復帰の時期を見定めていく。

 今月18日には29歳の誕生日を迎えた。若手から中堅へと変わっていく20代最後の年となるが「全然まだまだ、これからじゃないですか」と若々しい笑顔。ドクターストップ寸前の大ケガを負っても、関取の座を失っても、衰えない気力でここから這い上がっていく。

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