アメフト東北大 19日の「角田ボウル」で2年連続の「東海超え」狙う 勢いつけて、一気に聖地へ

2023年11月15日 05:00

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アメフト東北大 19日の「角田ボウル」で2年連続の「東海超え」狙う 勢いつけて、一気に聖地へ
東北大QB坂田遙暉 (撮影 堀田 和昭) Photo By スポニチ
 勝者の誇らしい顔は一つもない。東北大の選手は試合と同じ険しい表情のまま、ハドルで萩山竜馬ヘッドコーチ(HC)の言葉を聞いていた。
 「今のままやったら、絶対に負ける。絶対に、や。次、勝たんかったら、マジで意味ないで」

 11大会連続の全国大会出場を決めた岩手大戦(4日)。そこが通過点なのは、積み上げた数字を見れば分かる。56―7の結果より、次への手応えを得られなかった内容への不満。攻守両面、そしてキッカーとして先頭に立つ鷹野智也主将(4年)が全員の思いを言葉に乗せた。

 「守備は簡単にパスを通されるし、攻撃は無駄なミスが多く、決められるパスを決められていない。この戦いでは、ここからは通用しない」

 1年前の実績が、チームの意識を確実に変えていた。トーナメント2回戦で中京大に勝利。関西、関東に次ぐ勢力の東海代表を初めて撃破した。同じステージで今年戦う相手は名城大。「昨年勝ったので東海とやる怖さはない分、油断も生まれるのかなと思う」。鷹野はメンタル面の難しさをこう説明した。

 2年連続で勝ってこそ得られる財産。大一番に向け、萩山HCが掲げた課題は明確だった。「WR、RBは人材がいるので、あとはQBが上手にボールを渡せるか」。パッサーの松本健太(3年)、足でかき回す坂田遙暉(2年)とタイプの違う司令塔2人がどこまでリードできるか。「これまで用意してきたプレーが一杯あるので、精度を高めたい」。坂田が話すトーンに気負いはない。

 完全アウェーだった昨年と違い、19日の一戦は宮城県角田市で開催。「角田ボウル」と名称され、地元は盛り上がっている。勝てば、法大(関東代表)と激突する準決勝(12月3日)の舞台も「ホーム」ユアテックスタジアム仙台。地の利を生かせる今年こそ、関西、関東が「完全独占」してきた甲子園ボウルの歴史に風穴を空ける好機となる。      (堀田 和昭)

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