豊昇龍が苦手の高安に敗れ痛い黒星 玉ノ井親方「大関は負けるべくして負けた」

2023年11月17日 19:21

相撲

豊昇龍が苦手の高安に敗れ痛い黒星 玉ノ井親方「大関は負けるべくして負けた」
<大相撲九州場所・6日目>高安が小股すくいで豊昇龍を破る(撮影・中村 達也) Photo By スポニチ
 【大相撲九州場所6日目   ●豊昇龍(小股すくい)○高安 ( 2023年11月17日    福岡国際センター )】 負けるべくして負けたという感じだろうか。豊昇龍は高安に苦手意識があるからか、攻め急いで墓穴を掘った。
 立ち合いから突き放して、いったんは土俵際まで追い込んだ。だが、相手に左を差されて食い止められると、右足を絡めながら強引に投げを打って挽回しようとした。ただ、腰が入っておらず、中途半間な形の投げになってしまった。高安にすれば“組んでしまえばこっちのもの”という感じだったのではないか。元々、大関はこれといった自分の形を持っているわけではない。どちらかといえば、スピードで相手をほんろうしながら、流れで取るタイプ。高安のような腰の重い相手とがっぷり組んで取ろうとすると、分が悪くなる。

 それが過去の対戦成績2勝7敗にも表れている。

 この日は無理な体勢から投げにいって、逆に右足をすくわれて倒された。

 敗因は土俵際で高安に左を差されたことだが、立ち合いも良くなかった。前日の豪ノ山戦もそうだが、ここ数日、立ち合いがしっくりいっていない様子で、なかなか相手と呼吸が合わない。

 だが、相手の出方を見ながら手をつくのではなく、自分から先に手をついて“どこからでもかかってこい”という態勢で待っていた方が、逆に対峙(たいじ)する側はやりづらい。そのあたりをもっと考えて取った方が、相撲内容は安定する。
(元大関・栃東)

この記事のフォト

おすすめテーマ

2023年11月17日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム