【玉ノ井親方 視点】巨体と裏腹に取り口は緻密な熱海富士

2023年11月22日 19:32

相撲

【玉ノ井親方 視点】巨体と裏腹に取り口は緻密な熱海富士
=地方版=<大相撲九州場所11日目>美ノ海(左)を押し出しで破る熱海富士(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 【大相撲九州橋所11日目 ( 2023年11月22日    福岡国際センター )】 1メートル86、181キロの大きな体と幕内最年少の21歳の若さから、熱海富士は勢いで取る力士のように思われるが、取り口は緻密だ。持ち味は右を差して前に出る相撲。美ノ海戦は相手が左の前まわしを取りにくるのが分かっていたので、無理に右をねじ込もうとせずに正面から当たって、圧力をかけながら一気に押し切った。相手をよく研究して取った一番だった。
 10日目に勝ち越し。普通ならそれで少し余裕ができて、違う相撲も取ってみようかと思ったりするもの。しかし熱海富士は、そういうところが全くない。自分の相撲を取り切ることに集中している。優勝を逃した先場所の悔しさがあるから、今場所も優勝争いに絡みたいという強い気持ちが土俵上の態度に表れている。12日目の豊昇龍戦は、立ち合いで当たった後の流れが重要だ。右を差して前に出て、大関に左上手を許さないようにすれば勝機は十分ある。(元大関・栃東)

おすすめテーマ

2023年11月22日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム