水戸龍が6分の死闘制す「残りの相撲全部取ったぐらい」疲労困ぱい…1場所で水入り2度は平成以降初

2023年11月22日 20:49

相撲

水戸龍が6分の死闘制す「残りの相撲全部取ったぐらい」疲労困ぱい…1場所で水入り2度は平成以降初
<大相撲九州場所11日目>水戸龍と志摩ノ海(右)の取り組みは勝負がつかず水入りとなる(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 【大相撲九州場所11日目 ( 2023年11月22日    福岡国際センター )】 西十両4枚目の水戸龍(29=錦戸部屋)が、計6分近い大熱戦の末に志摩ノ海(34=木瀬部屋)を下して7勝目を挙げた。
 押し合いから頭四つで膠着(こうちゃく)すること1分20秒。そこから志摩ノ海が左おっつけ右ハズの体勢をつくってさらに30秒が経過。今度は水戸龍が相手の右腕を手繰りにいき、一度体が離れてから水戸龍が右半身で下手、志摩ノ海が左上手で頭をつける体勢になった。そのまま動きが止まってさらに2分10秒が経過したところで正面の佐渡ケ嶽審判長(元関脇・初代琴ノ若)が手を挙げ、水入りとなった。

 両者土俵下に降りて約1分間の休みをはさんで、中断前と同じ体勢から勝負再開。1分以上そのままの体勢でほとんど動かなかったが、計5分50秒が過ぎたところで水戸龍が先に仕掛けた。下手を引いている右肘を使って巧みに相手の左上手を切ると、右前ミツから攻めて押し出し。計6分近い死闘を制した。

 水戸龍は「相手に先に攻めさせてチャンスを作る相撲を待っていた。2人とも」と相手の作戦も代弁。「疲れさせてからチャンスを作るつもりだった。やっと(相手が)疲れさせたのに(水入りになって)休ませてしまったな。でも逆に自分も休めてありがたいという感じ」と互いに利点があったようだ。

 勝負どころについては「一か八か賭けに出たのが勝ちにつながった。まわし切れたからよかった」と分析。「キツかった。残り(4日分)の相撲全部取ったぐらい」とかなり疲れた様子だったが「体重掛けてばかりで休んでたから、志摩ノ海さんよりは大丈夫だと思う」と相手の疲労を思いやった。

 今場所7日目に幕内で北青鵬―翠富士戦が水入りに。15年春場所の照ノ富士―逸ノ城戦以来8年ぶりの水入りだったが、わずか中3日でもう一度起きた。1場所で2度の水入りは、平成以降では初の珍事だった。

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