熱海富士 今場所こそ!2敗守り首位タイに浮上 再び主役に名乗り 最速V更新へ「しれっと頑張ります」

2023年11月22日 04:39

相撲

熱海富士 今場所こそ!2敗守り首位タイに浮上 再び主役に名乗り 最速V更新へ「しれっと頑張ります」
<大相撲九州場所10日目>湘南乃海(左)を押し出しで破った熱海富士(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 【大相撲九州場所10日目 ( 2023年11月21日    福岡国際センター )】 2敗の平幕・熱海富士が湘南乃海を破って勝ち越しを決めた。1敗で単独首位だった一山本が敗れたことで首位タイに浮上。優勝決定戦に進出して大旋風を巻き起こした先場所に続き、混戦場所の主役に名乗りを上げた。2敗勢では、大関・霧島と関脇・琴ノ若も星を伸ばして勝ち越しを決めた。
 トレードマークの屈託のない笑顔がはじけた。熱海富士は立ち合いから一歩も下がることなく一気に押し出し。ここ2日は攻め込まれる展開だったため勝っても浮かない表情だったが、この日は文句なしの内容で「前に出れてよかった」と素直に喜びを表した。

 「左四つに組んだら勝てない」とけんか四つの相手を警戒し、この日の朝稽古では得意の右四つ以外も練習。結果的には右を差せなかったが形にこだわらず攻め続けた。給金相撲を控えた朝には「そういえば7番勝ってたのか」と星数を忘れていたほど気負いはなし。十両の頃は7勝目を挙げてからなかなか勝てないことが多かったが、平常心で3場所連続の“一発勝ち越し”を決めた。

 秋場所で幕内最速優勝にあと一歩と迫る大活躍も「自分の中で何か変わったわけではない。調子に乗るような成績ではない」と謙虚に話す。普段の稽古では若い衆に交じって最初の基礎運動からきっちりこなすなど初心を忘れていない。実力をつけても結果を残しても「今のままでは全然ダメ」と現状に満足しない向上心が強さを支えている。

 先場所に続いて首位で終盤戦へ。初土俵から所要19場所目となる今場所も、前回届かなかった史上最速優勝の記録更新に期待がかかる。もちろん本人はそこを意識しておらず「しれっと頑張ります」と無邪気な笑み。先場所の勢いそのままに、謙虚な21歳が混戦の優勝争いで今度こそ主役を演じきる。

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