有酸素運動と筋トレ、どっちがダイエットに効果的?

2023年11月22日 09:00

有酸素運動と筋トレ、どっちがダイエットに効果的?
筋トレと有酸素運動。どちらも両方やる人もいれば、片方しかやらない人もいます。それぞれにメリットがあり、目的に合わせて好きな種目にトライすることが、楽しく続けるコツです。 とはいえ、それぞれ向き・不向きの内容も存在します。 […]

筋トレと有酸素運動。どちらも両方やる人もいれば、片方しかやらない人もいます。それぞれにメリットがあり、目的に合わせて好きな種目にトライすることが、楽しく続けるコツです。

とはいえ、それぞれ向き・不向きの内容も存在します。

筋トレと有酸素運動をダイエット目線で比較し、各専門家やトレーナーの意見をまとめました。

体脂肪を減らすのはどっち?

有酸素運動のほうがおすすめ

筋トレもダイエットには大切ですが、体脂肪を減らすという目的であれば、有酸素運動がおすすめです。

有酸素運動は、酸素を消費して脂肪や糖質を燃焼させ、エネルギー源とします。ダイエット効果のほか、体力作りや心肺能力の向上、健康維持などさまざまなメリットが期待できます。

一方、筋トレは筋肉に抵抗を加える動作を繰り返す運動です。

筋肉をつけ、理想のボディラインにするほか、筋肉がつくことによる基礎代謝アップでリバウンドを予防するというメリットが期待できます。

有酸素運動による筋肉量減少に注意!

しかし、いくら脂肪燃焼させたいからといって、有酸素運動だけ行うのは少し注意が必要です。有酸素運動は、エネルギーが枯渇している状態で行うと、筋力を低下させるおそれがあります。

筋トレは糖質をエネルギー源とし、糖質を使いきると脂肪をエネルギーとして使い出します。

エネルギー不足の状態で有酸素運動を行うと筋肉を分解してエネルギーを確保するため、筋肉量の減少につながると言われています。

筋肉量を落とさない方法は?

筋肉量をキープしながら脂肪を減らしたい場合、空腹状態で有酸素運動を行わないようにしましょう。BCAA(分岐鎖アミノ酸)を摂取して、エネルギーの枯渇を防ぐこともおすすめです。

必須アミノ酸、非必須アミノ酸の図

有酸素運動と筋トレ、両方やるならどっちが先?

先に筋トレを行いましょう

筋トレを行うと成長ホルモンが分泌されやすくなるため、そのタイミングで有酸素運動を行うことで、効率のよい脂肪燃焼が期待できます。

トライアスロンや自転車競技などで活躍している市民アスリートのMIHOさんの場合、たとえば週3で運動をするとしたら、うち2日はどちらも筋トレを行ったあとに有酸素運動を入れ、残り1日は好きな運動を入れるそうです。

「トレーニングを週2やるとしたら、筋トレはどっちもやって、その後に有酸素運動入れるとかします。週3なら、もう1日はランニングが好きな人はランニングだけやるとか、筋トレが好きな人は腹筋だけ鍛えるとか、そういうやり方でもいいと思います」(MIHO)

下っ腹を凹ませるのはどっち?

有酸素運動と筋トレどちらも必要! でも先に有酸素運動で脂肪を落としておこう

いわゆる下腹(腹直下部)の筋肉は、脂肪に覆われています。まずはこの脂肪を有酸素運動で燃焼させつつ腹筋トレーニングを行うことで、効率よく下っ腹を凹ませることができます。

また、ぽっこりお腹の原因として考えられる骨盤の歪みや姿勢の崩れも、腹部の筋トレで矯正可能です。

総合スポーツジムメガロスのトレーナー繪村さんおすすめのトレーニングは、筋肉を刺激しながら心拍数も上がる「ツイストニーアップ」だそう。

ほか、息を大きく吸い、お腹を凹ませながら息を吐き出す「ドローイング」や、仰向けになり足を上げ下げする「レッグレイズ」なども、下っ腹を引き締めるエクササイズとしておすすめです。

ドローイング

レッグレイズ

アンチエイジングに効果的なのはどっち?

両方組み合わせて行うと効果的

運動をすると肌ツヤがよくなった、若々しくなったなど、美容面でも良い声を聞くことがあります。

年齢相応の若さを保つアンチエイジング的には、有酸素運動と筋トレを組み合わせて行うと良い影響が得られると、「筋トレと有酸素運動、どっちがアンチエイジングに効果的?」にて述べられています。

上記記事では、高強度インターバルトレーニング「HIIT(ヒット)」と有酸素運動を両方行った場合、アンチエイジングにどのような影響を及ぼすのか調べた論文を紹介しています。

HIITとは
「高強度インターバルトレーニング:High-Intensity Interval Training(ハイ・インテンシティ・インターバル・トレーニング)」のこと。短時間で体脂肪を落とす効果が期待できるとされています。

▼くわしくはこちら
HIIT(ヒット)トレーニングとは。ダイエット効果を高めるやり方、メニュー例

ながらトレーニングに向いているのはどっち?

ながらトレーニングなら有酸素運動がおすすめ

ながらトレーニングでも活動量を増やすことはできるので、ダイエット目的であれば運動効果は期待できます。

しかし、筋トレ効果はいまいち出にくいかもしれません。トレーニング効果を高める以下のポイントが意識しにくいからです。

  • 過負荷の原則(筋肉をつけるためには日常生活以上の負荷が必要である)
  • 意識性の原則(そのトレーニングでどんな能力が向上するのか、どこが鍛えられるのか理解する)

筋肉を鍛えるという点では、「ながら」ではなく集中してトレーニングするのがよさそうですね。

メンタルケアにおすすめなのはどっち?

どちらでもOK。好きな方を選ぼう

スポーツ栄養士・健康運動指導士の堀越理恵子さんによると、有酸素運動も筋トレも含め、運動全般が心の健康によい影響を及ぼすそう。

体を動かすと交感神経が活発化し、物事を前向きにとらえやすくなります。また、β-エンドルフィンの作用で気持ちが高まり、幸せな気持ちになります。さらに、運動を継続することでドーパミンの分泌が盛んになり、ワクワク感も増加します。そのほか、セロトニンの作用で心身が安定するため、ストレス解消にもつながるでしょう。

運動がもたらす4つの効果。なぜ「体を動かすと健康にいい」と言われるのか より

精神の安定を司り気分を高揚させる「セロトニン」や、幸福物質とも呼ばれる脳内ホルモン「ドーパミン」、ランナーズハイに代表される脳内麻薬「エンドルフィン」など、運動によるメンタルケア効果は良く知られています。

寝る前に激しい運動はNG!

とはいえ、就寝前に運動を行うと神経が興奮し、睡眠の質に悪い影響を及ぼしかねません。寝る前はゆっくりと筋肉をほぐし、伸ばす静的ストレッチがよいでしょう。

自律神経のバランスをコントロールする副交感神経の働きを優位にさせ、血圧や心拍数を緩やかにし、心身をリラックスさせてくれます。

<Edit:編集部>

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