【記者の目】結論ありきのエディー復帰 代表強化に影を落とす信頼と求心力の低下
2023年12月13日 20:50
ラグビー
希望を持って次期HC公募に名乗りを上げたフラン・ルディケ氏は、完全に袖にされた形となった。日本国内やスーパーラグビーで実績があるとはいえ、国代表での指導実績はほぼ皆無。そのためジョセフ氏の参謀だったトニー・ブラウン氏、一時はヘッドコーチ候補とみられたニュージーランド代表DFコーチのスコット・マクラウド氏の2人に入閣の約束を取り付けて12月7日の最終面接に臨んだものの、形勢逆転に至らず。結論ありきの選考では、致し方のないことだった。
先に断っておけば、ジョーンズ氏の手腕自体は期待している。母国オーストラリア、日本、イングランドのヘッドコーチとして計4度のW杯に臨んで準優勝2回。15年W杯で過去1勝だった日本を歴史的な3勝に導いたことは、2度の準優勝に見劣らない実績だ。15年に日本代表を離れた後もたびたび来日しては指導や視察を繰り返し、すでにいくつかのメディアで現状の課題や強化方針を披露している。第一政権時とは日本ラグビーの立ち位置そのものが変わったが、即した強化プランを温めているのではないか。
もちろん、W杯で再び8強入りするのは容易いことではない。22年にリーグワンが始まり、代表活動期間が限定的となっている現状では、現場指導だけで底上げするのは限界がある。今秋のW杯を見る限り、世界トップや8強との差は19年当時より広がっている。そこで必要不可欠なのがリーグ、チーム、選手との連携や協力であり、より効果的かつ4年という短期間で代表強化を行うための構造改革だが、不透明な人事を強行した協会に、果たしてどれだけの組織や人間が付いていくだろうか。
再登板を推進した土田会長の任期は、基本的には協会理事として5期9年が満了する来年6月まで。日本代表での第一政権時も、昨年末に解任されたイングランド代表やオーストラリア代表、過去に在籍した各国のクラブでも、必ず組織の幹部やコーチ、スタッフと衝突し、跡を濁さず任期を終えることができなかったのがジョーンズ氏のもう一つの顔だ。最大の後ろ盾である土田会長が退任した後、27年まで持つのかは、はなはだ疑問が残る。(ラグビー担当・阿部 令)
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