甲子園ボウルへの道 関学大の史上初6連覇か!法大オレンジの意地か!聖地決戦はアメフト復権の好機
2023年12月13日 10:30
アメフト
「彼はとてもスマート。(当時)こちらが欲しい情報を的確に、迅速に伝えてくれた。頭のいいコーチだと思う」
言葉の額面以上に、警戒心は強い。学生に対し4年ぶりの黒星を喫した関大戦(11月26日)。DLがつぶれ役に徹し、人数をかけてランを止めに来た相手に、オフェンスは対応できずにいた。「向こうがつぶれてきても、できるプレーが遂行できていない」。鉄は熱いうちに打て――。屈辱の1敗を喫した翌日から2日間、試合で出た課題だけに特化した練習に取り組んだ。徹底的に想定外をなくすのがファイターズの伝統。ただ、スカウティングにたけた富永HCの目には、新しい「急所」が映っているかもしれない。
久しく続く「西高東低」の図式。最近20年間の甲子園ボウルでは、関西勢が17勝3敗と大きくリードしている。「関西のチームはフットボールをしているな、と感じます」。崩れたパワーバランスの要因を聞かれた富永HCの答えは明快だった。競技の原点は1対1のコンタクトプレー。ベースに個の戦いがあり、戦略、戦術は本質と違う。大村監督は何よりファンダメンタルを尊重し、法大も今季は「接点」をテーマに掲げ、時間を割いてきた。チーム強化のベクトルは、同じ方向を向いている。
両雄が顔を合わせた同じ日、来季から「全日本大学選手権」のシステムが変更されることが発表された。関西、関東ともに3校が出場し、東西の「壁」も初めて撤廃。1年後は「関西対決」「関東対決」の風景が現出する可能性も出てきた。関学大が史上初の6連覇で締めくくるのか、それとも法大が堅固な勢力図に「オレンジ」の意地を示すのか。聖地の戦いは「アメフト復権」の好機となる。 =終わり= (堀田 和昭)
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