【新弟子検査】デミデジャムツは“白鵬2世”引退相撲で相手役、父との縁…「期待を裏切らないように」
2024年01月09日 15:44
相撲
師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)とは、昔からの深いつながりがあった。デミデジャムツの父・ウスフバヤルさんは身長が1メートル97あり、モンゴル相撲で4度の優勝を誇る大横綱。さらに、宮城野親方の父で同じく大横綱のムンフバトさんにモンゴル相撲を教えたのがデミデジャムツの曾祖父だったという縁もある。17年春に鳥取城北高へ相撲留学したのも、父と旧知の仲だった宮城野親方による紹介。必然の運命に導かれ、同志社大4年だった22年12月に宮城野部屋への入門が決まった。
昨年1月には、師匠の引退相撲で「白鵬最後の取組」の相手役を務めた。満員の大観衆の前でぶつかり稽古。「人前に出ることには慣れていると思っていたけど、けっこう緊張して戸惑った」と1年前を振り返った。その大役を担ったのは、大横綱から後継者として期待されている証。「自分でも分かっていて、期待を裏切らないように頑張っていきたい」と決意を込めた。
4月から部屋の稽古に参加しており、既に幕下力士らと互角に渡り合っている。長身ながら腰を低く落として前ミツを狙う立ち合いは、現役時代の白鵬に通じるものがあり「いろいろな技とか相撲の形とか教えてもらっています。宮城野親方を目指しています」と大きな目標を掲げた。体格と顔つきもどことなく若い頃の白鵬に似ており「親方に似ているとけっこう言われます」と本人も意識している。無限の可能性を秘める“白鵬2世”が、大きな夢への道を歩み出した。
◇ウスフバヤル・デミデジャムツ 2000年(平12)8月24日生まれ、モンゴル出身の23歳。父と曾祖父はモンゴル相撲の大横綱。17年春に来日し、鳥取城北高に相撲留学(2年から編入)。2年時に中国高校新人大会準優勝。同志社大に進学し、2年時に西日本学生選手権3位。3年時に西日本学生選手権3位。4年時に全日本大学選抜金沢大会優勝。昨年1月、白鵬引退宮城野襲名披露大相撲の「白鵬最後の取組」で相手役を務めた。1メートル92、127キロ。