【新弟子検査】デミデジャムツは“白鵬2世”引退相撲で相手役、父との縁…「期待を裏切らないように」

2024年01月09日 15:44

相撲

【新弟子検査】デミデジャムツは“白鵬2世”引退相撲で相手役、父との縁…「期待を裏切らないように」
新弟子検査を受検した宮城野部屋のデミデジャムツ(左)と尾上部屋の伊波興輝(撮影・前川 晋作) Photo By スポニチ
 大相撲初場所(14日初日、東京・両国国技館)の新弟子検査が9日、国技館で行われ、受検した11人全員が体格基準(身長1メートル67、体重67キロ以上)をクリアした。基準に満たない者は第二検査(運動能力検査)を受けなければならないが、今回は全員が体格基準を満たしたため該当者はいなかった。内臓検査の結果に問題がなければ初場所初日に合格が発表され、興行ビザの取得を待つ外国出身者以外は3日目から行われる前相撲で初土俵を踏む。
 モンゴル出身のウスフバヤル・デミデジャムツ(23=宮城野部屋)は最長身の1メートル92、127キロの堂々たる体格。鳥取城北高、同志社大を経て宮城野部屋に入門し、約9カ月間の研修生活を終えてようやく力士への第一歩を踏み出した。「やっとこれからだなという気持ちです」。着物に身を包み、力士らしい姿で実感を込めた。

 師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)とは、昔からの深いつながりがあった。デミデジャムツの父・ウスフバヤルさんは身長が1メートル97あり、モンゴル相撲で4度の優勝を誇る大横綱。さらに、宮城野親方の父で同じく大横綱のムンフバトさんにモンゴル相撲を教えたのがデミデジャムツの曾祖父だったという縁もある。17年春に鳥取城北高へ相撲留学したのも、父と旧知の仲だった宮城野親方による紹介。必然の運命に導かれ、同志社大4年だった22年12月に宮城野部屋への入門が決まった。

 昨年1月には、師匠の引退相撲で「白鵬最後の取組」の相手役を務めた。満員の大観衆の前でぶつかり稽古。「人前に出ることには慣れていると思っていたけど、けっこう緊張して戸惑った」と1年前を振り返った。その大役を担ったのは、大横綱から後継者として期待されている証。「自分でも分かっていて、期待を裏切らないように頑張っていきたい」と決意を込めた。

 4月から部屋の稽古に参加しており、既に幕下力士らと互角に渡り合っている。長身ながら腰を低く落として前ミツを狙う立ち合いは、現役時代の白鵬に通じるものがあり「いろいろな技とか相撲の形とか教えてもらっています。宮城野親方を目指しています」と大きな目標を掲げた。体格と顔つきもどことなく若い頃の白鵬に似ており「親方に似ているとけっこう言われます」と本人も意識している。無限の可能性を秘める“白鵬2世”が、大きな夢への道を歩み出した。

 ◇ウスフバヤル・デミデジャムツ 2000年(平12)8月24日生まれ、モンゴル出身の23歳。父と曾祖父はモンゴル相撲の大横綱。17年春に来日し、鳥取城北高に相撲留学(2年から編入)。2年時に中国高校新人大会準優勝。同志社大に進学し、2年時に西日本学生選手権3位。3年時に西日本学生選手権3位。4年時に全日本大学選抜金沢大会優勝。昨年1月、白鵬引退宮城野襲名披露大相撲の「白鵬最後の取組」で相手役を務めた。1メートル92、127キロ。

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