照強 1・17前日の2番相撲に勝利「力にしてもらえれば」 糖尿病で幕内上位から幕下陥落も再起期す

2024年01月16日 14:56

相撲

照強 1・17前日の2番相撲に勝利「力にしてもらえれば」 糖尿病で幕内上位から幕下陥落も再起期す
<初場所3日目>朝乃若(左)寄り切りで下すを照強(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 大相撲初場所3日目(2024年1月16日 東京・両国国技館)東幕下33枚目の照強(28=伊勢ケ浜部屋)が東幕下32枚目の朝乃若(28=高砂部屋)を寄り切って2戦2勝とした。照強は95年1月17日、兵庫県南あわじ市出身。阪神大震災当日、震源に近い淡路島に生まれた。
 「うれしいだけじゃ過ごせない誕生日です」。かつてそう語ったこともある誕生日を翌日に控えた2番相撲に勝利し、「勝ててよかったんじゃないか。向こうは右を取ったら強い。右を取らせないように行きました」と完勝を振り返った。

 相手の動きを見る立ち合いから左を深く差し込んだ。右は前褌をしっかりつかみ、左半身になりながら前へ出た。「阪神大震災もそうだけど、元旦に起きた(能登半島)地震もそう。被災された方も含めて少しでも励みになれば。(自身の存在を)知ってもらって、力にしてもらえればいい」と思いを口にした。

 20年秋場所では西前頭3枚目まで番付を上げたが、その後、糖尿病などの影響で番付を下げた。一昨年九州場所では幕内31年ぶりの1場所15戦全敗を経験。十両でも3場所連続で負け越して幕下へ陥落すると、さらに番付を下げた。

 糖尿病の診断基準である血糖値は「悪くなったりよくなったりの繰り返し。でも少しずつ回復している」。20年秋場所で114キロあった体重は現在100キロ前後とし、体調万全にはほど遠いが、それでも土俵へ上がり続ける姿に被災者へ訴えかけるものがあるかも知れない。

 17日午前5時46分の阪神大震災発生時刻には神棚へ向かって黙祷するという。「毎年同じようにしっかりやろうかなと思います」。そして万全でない体調でも土俵へ上がり続ける理由を「やるからには全力でやらないといけない」と自らに言い聞かせるように語った。

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