蛭田みな美のENJOYゴルフ‼③飛距離アップ

2024年02月02日 12:00

ゴルフ

　昨季、1Ｗの飛距離と方向性アップに成功した蛭田みな美プロ。その要因はアドレスの形を変えたことにあると言います。安定感のあるアドレスで構えることによって、体の軸を中心にした素早い回転が可能になったそうです。アベレージゴルファーで飛距離や方向性に悩む人はぜひ実践してみましょう。パートナーはティーチングプロのジミー常住氏です。【動画で見る・蛭田みな美のＥＮＪＯＹゴルフ‼③】

　常住　蛭田プロは1Ｗの飛距離が15㍎も伸びたそうですね。

　蛭田　素振り用のバットを振る練習を取り入れたことが大きいと思います。

　常住　結構重そうなバットですが、何回ぐらい振るんですか？

　蛭田　回数よりも中身が大事なんですよ。極端な話、最初のスイングで120％の力を出せるかどうかが勝負です。自分が持つ力以上のスピードで振ることができればＯＫ。スイングの形を気にすることなく、ホームランを打つぐらいの気持ちで思いっ切り振りましょう。

　常住　実際に見せてもらってもいいですか。

　蛭田　いきますよ‼ウーッ‼

　常住　すごい迫力ですね。声を出したほうがいいんですか？

　蛭田　はい。思い切り声を出しましょう。1回振っただけでも汗をかいて、疲れるくらいのイメージです。

　常住　それを1Ｗのスイングに反映するわけですね。実際にスイングする際の注意点は？

　蛭田　私が意識しているのはフォロースルーです。ヘッドと一緒にグリップエンドも目標方向に動いてしまうと、スイングスピードは上がりません。ヘッドだけを走らせるためには、左脇を閉じ、上腕が体から離れないように心懸けましょう。

常住　インパクト後は左肘を畳むイメージでしょうか？

蛭田　正解です。アベレージゴルファーはフォロースルーで左肘を抜いてしまう人もいますが、それだと効率良くクラブを動かすことができず、飛距離も伸びません。左肘を畳むイメージがあると、自動的に左脇も開かなくなります。

　常住　左肘をうまく畳めるようになるドリルはありますか？

　蛭田　左脇にタオルを挟んだままスイングしてみましょう。タオルが落ちないように振り抜ければＯＫです。

　常住　どうしてもタオルが落ちてしまう人はどうしましょう？

　蛭田　私もお風呂に入った時などに行っているドリルがあります。まず、クラブを持たない状態でアドレスの形を作ります。両手をおなかの高さまで上げて、手のひらを上に向けます。右手と左手の小指側を密着させたら、手のひらを少し丸めて水をためます。その水がこぼれないように体を右に回した後、左に回します。その間、水をこぼすのはＮＧです。水をこぼさないことで、左脇の締まりや左肘の畳み方を理解できます。

　常住　水をこぼさないようにするには、両肘を内側に絞るような感じになりますね。

　蛭田　その感覚を実際のスイングにも応用すると、フォロースルーでは左脇が開かずに左肘を畳めるようになります。

　（取材協力＝福島・ゴルフプラザニューウイング）　

　◇蛭田　みな美（ひるた・みなみ）1997年（平9）7月15日生まれ、福島県出身の26歳。3歳でゴルフを始め学法石川高時代の14年世界ジュニアで個人3位、永井花奈と組んだ団体戦で優勝。同年日本女子アマ優勝。16年プロ入り。23年CATレディースでツアー初V。家族は両親と姉、プロゴルファーの兄・玲於（28）。

　◇ジミー・常住　本名・常住治臣（つねずみ・はるおみ）1981年（昭56）12月15日生まれ、東京都出身の42歳。日本プロゴルフ協会（PGA）会員。