50年ぶり復活「琴櫻」 生前の祖父と交わした約束実現「不思議な感覚」新化粧まわしに横綱への期待

2024年05月01日 04:30

相撲

50年ぶり復活「琴櫻」 生前の祖父と交わした約束実現「不思議な感覚」新化粧まわしに横綱への期待
<琴櫻番付発表会見>琴櫻を襲名し、色紙にサインを書く(撮影・郡司 修) Photo By スポニチ
 日本相撲協会は30日、大相撲夏場所(12日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表し、大関2場所目の琴ノ若改め琴桜が千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋で会見した。祖父で先代師匠でもある元横綱のしこ名が74年名古屋場所以来50年ぶりに復活。昇進時ではない異例の“襲名会見”となった。また、新三役の大の里、新入幕の欧勝馬、時疾風もそれぞれ会見を行った。
 桜色の着物に身を包んだ「2代目・琴桜」が新たな一歩を踏み出した。生前の祖父と小学生の頃に交わした約束を実現。「琴桜 将傑」と記された番付表を手に「不思議な感覚ですね。一つ約束を守れたのはよかったかな」と感慨を込めた。

 小学校で習う漢字の「桜」よりも先に祖父のしこ名に使う旧字体を覚えたというほど幼い頃から身近であり憧れ続けていた。「先代の名前だと考えるとプレッシャーになる。頂いたら自分のしこ名だと思って、今まで通りやっていければ」。背負った重圧は感じず、自分のものにすると誓った。

 会見後、新しこ名入りの化粧まわしを初披露。父で師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)の地元・山形の後援会から贈られたもので「心」という字が大きく書かれていた。「心・技・体」の三つぞろえを連想させるデザインに、師匠は「ご想像にお任せします」とニヤリ。近い将来「横綱・琴桜」が誕生することを、父も祖父も願っている。 (前川 晋作)

《宮城野から転籍 伊勢ケ浜部屋40人の一大勢力》
 ○…元幕内・北青鵬の暴力問題で当面閉鎖となった宮城野部屋の力士らが転籍した伊勢ケ浜部屋は番付に最多の40人が載る一大勢力となった。2位は二所ノ関、九重部屋の24人。横綱・照ノ富士を筆頭に先場所覇者の幕内・尊富士らに十両・伯桜鵬が加わり、関取も最多の7人に増えた。宮城野親方(元横綱・白鵬)は伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)の下、部屋付きとして出直す。

【番付メモ】
 ▽大の里 二所ノ関部屋からの新小結は現師匠が21年8月に創設後初。石川県出身は18年夏場所の遠藤以来で戦後6人目。日体大からは19年春場所の北勝富士以来6人目。
 ▽欧勝馬 鳴戸親方(元大関・琴欧洲)が17年4月に独立後、初の幕内力士。モンゴル出身は29人目。外国出身は戦後54人目。
 ▽時疾風 時津風部屋からの新入幕は17年夏場所の豊山以来。東農大からは10人目。
 ▽阿武剋 阿武松部屋からの新十両は昨年名古屋場所の勇磨以来。モンゴル出身は38人目。外国出身は74人目。日体大からは15人目。
 ▽塚原改め栃大海 春日野部屋からの新十両は22年秋場所の栃武蔵以来。埼玉県出身は戦後22人目。
 ▽風賢央 押尾川部屋からの新十両は現師匠が22年2月に創設後初めて。愛媛県出身は95年春場所の玉春日以来で戦後12人目。中大からは12人目。

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