上原長期戦も…移籍先「本当に何もない」

2008年12月04日 06:00

野球

上原長期戦も…移籍先「本当に何もない」
50年会野球教室でチビっ子たちと笑顔で準備運動をする上原浩治
 長期戦も覚悟――。巨人からFA宣言し、メジャー移籍を目指す上原浩治投手(33)が3日、神宮室内で行われた「プロスポーツ昭和50年会親子野球教室」に参加。約1カ月ぶりに自らの口で状況を語ったが、米国の金融危機の影響などもあって進展がないことを強調。10年来の夢であるメジャー移籍だが、思わぬ長期戦に突入する可能性が出てきた。
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 午後8時前。野球教室を終えた上原は、メジャー移籍に関して久々に肉声を発した。公の場に登場するのは、11月9日の日本シリーズ第7戦(東京ドーム)以来24日ぶり。しかしその口からは、最後まで景気のいい言葉は聞かれなかった。
 「何も動きがないんで、答えようがないんです。あれば何かしら(ファンらに向け)連絡したいけど…。本当に何もない。何も決まってないんで、動きようがないんです」。戸惑いを隠すかのように、何度も「何もない」を連発した。
 FA宣言を経て、交渉解禁は11月20日。上原は米大手エージェント会社「SFX」のマーク・ピーパー氏(37)と代理人契約を結び、夢の実現への作業をスタートさせた。先発希望など自身の要望については「最初に(代理人に)伝えてある」と上原。加えて下半身に不安を抱えていることもあり、温暖な地の球団を希望している。しかし、思いのほか動きが遅い。米国は未曾有の金融危機に陥り、その影響は球界にも波及。他の大物FA選手の移籍も進んでいない状況だ。上原も周囲に「(本格的な動きは)ウインターミーティングが終わらないと」などと漏らしており、近日中の渡米の予定もない。移籍先決定まで長期戦となることも覚悟している。
 この日の野球教室では55人の小学生を相手に熱心に指導。50年会での役職である副会長を今年で退任する上原は、終了後のあいさつでは「僕たちもあと何年(現役を)できるか分からないけど、1年でも長くできるように頑張りたい」などと話した。顔は日に焼けており、先月には海外に家族旅行に行っていたという。並行して国内でもすでにトレーニングを再開。ウインターミーティングは8日から米ラスベガスで4日間の日程で開催されるが、上原の元に朗報が届く日はいつになるか。

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