意外と忘れがち 中日・大野雄は今季3連敗発進からの反転 「火が付いた」きっかけは先輩の“カツ”

2020年12月22日 19:57

野球

意外と忘れがち 中日・大野雄は今季3連敗発進からの反転 「火が付いた」きっかけは先輩の“カツ”
<中日・大野雄契約更改>大トリで契約更改を終え、来季への意気込みを語る大野雄(撮影・椎名 航) Photo By スポニチ
 沢村賞を獲得した中日の大野雄大投手(32)が22日、名古屋市内の球団事務所で契約を更改し、1億3000万円から大幅増の年俸3億円プラス出来高5000万円の3年契約で一発サインした。(金額は推定)
 マウンドと同じく直球勝負。「金額ですか?年俸が3億円の出来高が5000万円、(契約年数は)3年です」と大野雄はきっぱり明言した。今季は両リーグ最多の10完投、6完封が評価され、沢村賞を受賞するなど大きく飛躍したが、忘れがちなのが、今季は3連敗でスタートしたという事実だ。

 開幕投手を務めた6月19日のヤクルト戦は4回6失点でKO。チームが逆転勝ちしたため黒星は付かなかったが、6月26日の広島戦(6回4失点)、7月3日の巨人戦(7回2失点)、同17日の阪神戦(6回2/3を4失点)と3連敗した。当初は沢村賞など予想できなかったほど。ところが、自身7戦目となった7月31日のヤクルト戦で9回2失点で完投勝利を挙げ、これ以降は5試合連続の完投勝利を達成した(続く9月8日の巨人戦も2失点完投したが敗戦投手に)。

 大きな分岐点となったのは7月24日の阪神戦。5回1失点で勝ち負けは付かなかったが、この試合の後、大野雄は先輩の山井や藤井から「お前は最後までいかな、あかん」と喝を入れられ、「僕の中で火が付いた」と振り返っている。継投策に出た与田監督の采配が裏目となり、この試合は逆転負け。これでエースの目が覚め、シーズン2度の5連勝を達成するなど11勝6敗と巻き返しに成功した。

 沢村賞だけでなく、最多奪三振(148奪三振)、2年連続の最優秀防御率(1.82)と2冠も獲得。2度目の5連勝中(9月22日・ヤクルト戦~10月22日・DeNA戦)には、球団新記録となる45イニング連続無失点の快挙も達成している。数字が付いて回るのは、エースの宿命。近年の契約更改では珍しく、金額をあっさり明かしたエースには、来季、最多勝、最高勝率を含めた投手4冠に期待が掛かる。

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