センバツ高校野球 選考過程透明化へ「ガイドライン」を作成

2022年07月12日 17:24

野球

センバツ高校野球 選考過程透明化へ「ガイドライン」を作成
甲子園球場 Photo By スポニチ
 毎日新聞社と日本高野連は12日、第94回選抜高校野球大会(3月31日閉幕)の第4回運営委員会を開催。4~7月に計6回開催したセンバツ改革検討委員会の結果も受け、95回大会以降の出場校選考へ向け「大会綱領」と「選考ガイドライン」を作成し発表した。
 「ガイドライン」には同大会は招待大会であり、予選を持たないことを明記。秋季大会の試合結果、試合内容を同程度に評価し、総合的に判断するとした。従来も踏襲してきたものだが、策定・公開して基準を明確にして選考委員に示すことで、選考の透明化につなげたい考えだ。今春選考では東海地区大会準優勝の聖隷クリストファー(静岡)ではなく、大垣日大(岐阜)が選出されたことで、議論を呼んでいた。

 改革検討委のアドバイザーを務める元横浜監督の渡辺元智氏は「高校野球の主役である選手にとって、わかりやすい形の改革を進めるべきだという思いで議論に加わってきました。選抜大会は“いいチームを育てたい”“いいチームを甲子園に出したい”という関係者の思いによって発展してきましたが、夏の選手権大会との違いがわからない選手も増えています。選考過程の透明性を高めるとともに、今回の議論で改めて明確になった選抜大会の理念を広く周知していくことが必要だと感じています」とコメントした。

 「ガイドライン」全文は以下の通り。

【基本原則】

 1.選抜高校野球大会は招待大会であり、選考委員が、選考委員会において厳正、公平に出場校を選出する。

 2.本大会の特色は予選を持たないことである。秋季大会の試合結果は重要ながらも、あくまで参考資料の一つである。

 3.本大会の理念を実現するため、勝敗のみにとらわれず、出場にふさわしい学校を選出する。

 4.選考委員それぞれが選出の理由を説明できるように努める。

【評価のポイント】

 1.秋季大会の試合結果、試合内容をもとに評価する。その割合は同程度とし、総合的に判断する。

 2.試合内容については、投手力、打撃力、守備力、機動力など技術面のみならず、作戦の徹底、創意工夫、粘り強さといった試合運びや、フェアプレー、マナー、きびきび、はつらつとした動きといった野球に取り組む姿勢のほか、戦力のバランスやチームの潜在能力、大会を通しての成長ぶり、チームワークなども評価の対象とする。

 3.複数の学校の評価が並んだ場合、できるだけ多くの都道府県から出場できるよう地域性も考慮する。

 4.秋季大会については、府県大会についても参考とするが、選考委員が視察する地区大会の結果、内容を優先する。

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