ヤクルト・村上  過去3人!王、落合、バースに続く2度目3冠王宣言「もう一度優勝できるように」

2023年12月13日 05:30

野球

ヤクルト・村上  過去3人!王、落合、バースに続く2度目3冠王宣言「もう一度優勝できるように」
更改を終え、「三冠王」と書いた絵馬を掲げる村上(撮影・西川祐介) Photo By スポニチ
 ヤクルト・村上宗隆内野手(23)が12日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3年契約の2年目となる来季を現状維持の年俸6億円プラス出来高でサインした。不本意なシーズンを送った主砲は来季、史上4人目となる2度目の3冠王獲得を宣言。WBCで共闘した大谷翔平投手(29)がドジャースと結んだ世界のプロスポーツ最高総額の契約にも刺激を受け、26年シーズンからの移籍を見据えるメジャーへの思いを強くした。
 ペンを持った村上の手に迷いはなかった。色紙に自ら力強くしたためた文字は「三冠王」。3年契約2年目の来季の目標に王貞治、落合博満、バースの3人だけしか達成していない2度目のトリプルクラウンを掲げた。

 「悔しいシーズンだった。来年はもう一度、3冠王を獲りにいきたい。3冠王を獲ることでチームも必ず勝てると思う。来シーズンの成績を皆さんに期待していただきたい」

 昨季3冠王として臨んだ今季。序盤の不振が響き、打率・256に終わった。徐々に調子を上げリーグ2位の31本塁打、リーグ4位の84打点をマーク。4番として奮闘したが、球団初のリーグ3連覇を逃し5位に沈んだ。

 「責任は僕にある。全然駄目。こんな成績で評価されることはない。来シーズンは4番として、もう一度優勝できるように」。大きな期待を寄せる周囲と同じく自分に課すハードルも高い。より己の打撃フォームを理解するため、シーズン後に動作解析を行いデータ化。バットもベストを求め試行錯誤する。

 何より刺激となったのは、3月のWBCでともに世界一奪還に貢献した大谷だ。10年総額7億ドル(約1015億円)の超大型契約でドジャースに移籍。「同じ野球人として素晴らしいと思う。本当に自分の目標をさらに上に上げてくれる。日本人でも世界で活躍できるんだと見せていただいているので、そこに続けるように頑張りたい」と目を輝かせた。

 3年契約を満了する25年オフに、ポスティングシステムでのメジャー移籍を球団から容認されている。WBCで世界を知った主砲は「もちろん早くアメリカに行きたい。メジャーに行きたい気持ちはより一層大きくなっている」。まずは再び3冠王に輝き、チームを日本一に導く。その先に世界最高峰の舞台が待っている。(青森 正宣)

 ≪MLBは2人≫複数回3冠王に輝いたのは3人。他に38年中島治康(巨人)、65年野村克也(南海)、84年ブーマー(阪急)、04年松中信彦(ダイエー)が一度ずつで、昨季の村上が歴代8人目の3冠王となった。大リーグでは1901年以降、12人の3冠王が誕生しており、今世紀では12年のミゲル・カブレラ(タイガース)だけ。複数回はロジャース・ホーンスビー(カージナルス)とテッド・ウィリアムズ(レッドソックス)の2人でいずれも2度獲得した。

 ≪今季セパ最悪22失策…広島・菊池に弟子入り≫村上がゴールデングラブ賞10度獲得の広島・菊池に弟子入りする。今季両リーグワーストの22失策と守備が課題。金メダルを獲得した21年東京五輪でともに侍ジャパンとして戦った守備の名手に、今季中に打診してオフの自主トレ参加が実現した。「守備が下手。上手になりたい。他チームの方に教えてもらう機会は自主トレしかない。しっかり吸収して帰ってきたい。全部聞きたい」と貪欲。毎年1月恒例の青木との自主トレ後に、菊池組に数日間合流する予定だ。

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