【ROOKIES 猛虎ファイル】ドラ5石黒(2) 合宿で勉強や“食トレ” 投手、捕手に外野手も

2023年12月25日 05:15

野球

【ROOKIES 猛虎ファイル】ドラ5石黒(2) 合宿で勉強や“食トレ” 投手、捕手に外野手も
入団会見でポーズを決める阪神ドラフト5位・石黒 Photo By スポニチ
 ドラフト5位・石黒佑弥投手(22=JR西日本)は最速152キロを誇る本格派右腕だ。小、中学時代に土台を築くと、星城(愛知)3年夏の愛知大会2回戦で石川昂弥(現中日)擁した同年の選抜優勝校・東邦を破って一躍、注目を集めた。社会人のJR西日本では人生初の全国舞台でも物おじせぬマウンド度胸を発揮。着実に成長を遂げ、評価を高めてプロ入りに至った右腕の軌跡をたどった。 (八木 勇磨)
 【中学時代】小学校と比べ、一般的には上下関係が厳しくなるとされる中学の野球部でも、佑弥は兄・雅季さんのおかげで「先輩にかわいがってもらいました」と笑う。入学のタイミングで、監督が東猴(とうこう)弘晃さんに交代。東猴さんは野球経験がなく、初心者ながら「自分で野球の勉強もされて、とても熱心な先生だった」と佑弥。あいさつの大切さから日々の生活態度まで、厳しく教え込まれた。

 朝練、夜練に加え、夏休みや冬休みは学校で合宿を行った。昼は練習にあて、朝と夜は勉強。合間には“食トレ”もあった。「東猴先生が学校近くの弁当屋に行って、白米だけを大量に買ってきてくれて“食え”って」。厳しい半面、優しさも秘めた恩師の元で、佑弥はメキメキと上達していった。

 試合には1年から出場した。2年からは投手、捕手、外野手と、どこでもこなした。3年時のある試合では公立中学ならではの起用も。僅差でリードを許す終盤、佑弥は左翼とマウンドを何度も往復。1人に投げては外野へ戻り、また強打者を迎えてリリーフ登板。難なく抑えると、また左翼へ…「部員も少なかったので、全員でカバーしていましたね」

 だが全国大会はおろか、県大会とも縁がない3年間だった。「あまり強くないチーム。3年生の最後の大会も1回戦負け。あれだけ東猴先生が自腹を切ってくれたのに申し訳ない」と苦笑いだ。
 佑弥の地元は愛知県江南市。岐阜県にも近いため同県の強豪校へと進む案もあったが宮田中への進学時同様、雅季さんが先に入っていた星城(愛知)を選んだ。

 ※【高校・社会人時代】へ続く

おすすめテーマ

2023年12月25日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム